第5話|昼休み
昼休みになっても、
俺の周りは静かなままだった。
誰も、話しかけてこない。
席を立って、
学食の方へ向かう。
注文を口にしたはずなのに、
呼ばれなかった。
一拍。
もう一度、息を吸う。
少しだけ声を大きくして、
言い直す。
すぐに、番号が呼ばれた。
肩の力が、
わずかに抜ける。
混んでいるはずの学食を、
そのまま歩く。
誰ともぶつからない。
進路を塞がれることもない。
気づけば、
前に進めていた。
席を探す必要も、なかった。
少し離れた場所から、
視線を感じる。
その視線は、
一か所に留まらず、揺れている。
松本綾香が、
学食の端に座っていた。
トレーの上で、
指先が何度も位置を変えている。
俺は特に気にせず、
食事を始めた。
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