第11話 Aランク初遠征とスキル覚醒
Aランクに正式昇格したダリルは、
今日から初の遠征依頼に挑むことになった。
場所は国境近くの秘境――魔獣が多数出没する地域だ。
報酬も経験値も破格で、危険度はBランクとは比べ物にならない。
「……ついに本格的な遠征か」
少年は荷物を背負い、ギルドの門をくぐった。
ルカとリィナも同行することになり、三人でのチームとなる。
「互いに助け合えば、なんとかなるな」
ダリルは小さく笑みを浮かべた。
森を進むにつれ、空気が冷たく重くなる。
霧が深く立ち込め、視界が制限される。
早速、中型モンスターが姿を現した。
三人は自然と戦闘態勢に入り、連携を開始する。
ルカは剣で敵を押さえ、リィナは遠距離から弱点を射抜く。
ダリルは投擲と魔力結晶で決定打を与える。
必中、威力倍加、クリティカル発生――規格外の力が炸裂する。
中型モンスターは連鎖的に倒れ、森の奥へと進む足取りも軽やかだった。
だが、森の奥深く、巨大な影が現れる。
黒い鱗を持つ魔獣――Bランク上位でも危険とされる存在だ。
「……来たな」
少年は荷物を背負い直し、投擲の準備を整える。
鉄球、魔力結晶、小石を組み合わせ、攻撃の角度を計算する。
必中、威力倍加、クリティカル発動。さらに範囲攻撃が可能な状態だ。
魔獣は唸りを上げ、地面を叩き、衝撃波を飛ばす。
少年は瞬時に身をかわし、アイテムボックスで時間停止を発動。
その間に複合投擲を配置し、魔獣の弱点を正確に狙う。
時間が再び流れると、鉄球と結晶が炸裂し、敵を貫いた。
魔獣は泡立ち、体を縮める。
「……まだ完全には倒せない」
ダリルは息を整え、さらに投擲スキルを覚醒させることを決意する。
「……ここで、俺の全力を」
少年の意識が集中すると、投擲スキルが異常な進化を遂げる。
小石や鉄球に魔力が宿り、連鎖攻撃や属性攻撃、
さらには周囲の敵にも自動で誘導される特殊効果が発動した。
複数の投擲物が同時に炸裂し、魔獣の体を正確に分断する。
ついに巨大魔獣は倒れ、森に静寂が戻った。
ルカとリィナも息を整え、ダリルの力に目を見張る。
「……すごい、完全に化け物だな」
ルカは真剣な目で少年を見つめる。
遠征の終盤、森の奥でさらに大型モンスターの群れと遭遇。
三人は連携を駆使し、戦術を組み合わせる。
リィナの弓は遠距離から弱点を射抜き、
ルカは剣で敵を抑える。ダリルは投擲と魔力結晶で決定打。
投擲スキル覚醒の威力で、敵は次々と倒れ、
森の奥の危険地帯を無事に制圧することができた。
「……これがAランクの力か」
少年は胸の高鳴りと達成感を感じる。
ギルドに戻ると、遠征の評価が告げられた。
「Aランク初遠征としては、異例の成果です」
「特殊スキルの活用と戦術の精密さが光っていました」
ダリルは小さくうなずき、次なる目標を胸に描く。
夜、宿屋で日記を書きながら振り返る。
「Aランク初遠征、成功……スキルがさらに覚醒した」
「ルカ、リィナとの連携で、新しい戦術も学べた」
胸の奥に、新たな冒険への意欲が湧き上がる。
「次はもっと強い敵、もっと危険な冒険……」
未知の力、特殊スキル、そして仲間との協力。
ダリルの冒険は、Aランクとしての新たな章を迎え、
Fランクの荷物持ちだった少年は、
今やAランク冒険者として、伝説の道を歩み始めたのだ。
翌朝、ギルドの掲示板には、さらに高難度の依頼が貼られている。
ダリルは荷物を背負い、胸を高鳴らせながら掲示板を見つめる。
「……行くしかない」
少年の冒険は、Aランクとしての新たな挑戦を迎え、
未知の力と特殊スキル、仲間との協力が、
彼をさらに成長させるのだ。
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