第9話 Aランク昇格試験と新たな強敵


Bランクとしての連戦を経て、ダリルは

ついにAランク昇格試験の通知を受け取った。

「……ついに来たか」

胸の中で熱い決意が湧き上がる。


今回の試験は、Bランク以上の冒険者が対象。

内容は高ランクモンスターの討伐と、戦術評価。

失敗は許されず、成功しても実力が試される厳しい試験だ。

だが、ダリルの目は輝いていた。


「投擲、アイテムボックス、魔力結晶……

全部を使い切るつもりだ」

荷物を背負い、少年はギルドの森の入口に立つ。

緊張感が漂い、霧が足元から立ち上る。


森の中ほど、早速中型モンスターの群れが現れた。

Bランクの戦闘経験を活かし、少年は迅速に攻撃を開始。

石、鉄球、魔力結晶――規格外の投擲で群れを一掃。

必中、威力倍加、クリティカル発生。戦闘は圧倒的だった。


「……やはり、この力は無敵に近い」

だが、森の奥深くにはさらに危険な存在が潜んでいた。

Bランク上位のモンスター、漆黒の角を持つ獣。

体格は人間の倍以上で、地面を叩くだけで衝撃波が走る。


「……来たな」

ダリルは荷物を背負い直し、投擲の準備を整える。

魔力結晶を手に取り、精密な角度を計算する。

そして時間停止を発動し、戦場を静止させた。


その間に、石と鉄球を配置。魔力結晶を融合させ、

連鎖攻撃が可能な状態にする。

時間が再び流れると、攻撃が一斉に炸裂した。

大型モンスターは泡立ち、体を震わせる。


だが敵は完全には倒れず、逆襲を仕掛けてきた。

地面を叩き、風圧を飛ばす。少年は瞬時に身をかわす。

「……くっ、まだ余裕はない!」

投擲スキルはさらに進化し、範囲攻撃や属性攻撃が可能となっていた。


鉄球と魔力結晶を連続で投げ、弱点を正確に攻撃する。

衝撃と光が重なり、ついにモンスターは倒れた。

森に静寂が戻り、ダリルは深呼吸する。

「……これで、昇格の布石はできた」


その時、影から声が聞こえた。

「お前……成長したな」

ルカだった。剣を構え、真剣な眼差しを向ける。

「今回も手伝ってくれるのか?」

ダリルは荷物を背負い直し、うなずく。


二人は協力し、残る中型モンスターを次々と撃破。

ルカは剣術で敵を抑え、ダリルは投擲で決定打を与える。

戦術の連携は完璧で、森を進む足取りも軽やかだった。


森の出口付近、試験官たちが現れ、戦闘の評価を告げる。

「Bランクでの経験と戦術眼……申し分ない」

「特殊スキルの活用も非常に優れている」

評価は最高点に近く、Aランク昇格はほぼ確実となった。


夜、宿屋でダリルは日記を書きながら振り返る。

「Aランク昇格……もう目の前だ」

「投擲、アイテムボックス、魔力結晶――

すべてが異常に進化した」

胸の中で次の目標を描き、少年は眠りにつく。


「次はAランクとして、もっと強い敵、

そして新しい仲間と出会う」

未知の力、特殊スキル、ライバルとの戦い。

ダリルの冒険は、Bランクの終わりと

Aランクの序章を迎え、さらなる成長の舞台を整えた。


翌朝、ギルドの掲示板には、Aランク以上限定の高難度依頼が掲示されていた。

ダリルは荷物を背負い、胸を高鳴らせながら掲示板を見つめた。

「……行くしかない」

少年の冒険は、Aランクとしての新たな挑戦を迎え、

未知の力と特殊スキルが、さらに彼を成長させるのだ。

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