第7話 Bランクとしての初本格クエスト


Bランク昇格から数日後、ダリルはギルドの前に立っていた。

掲示板には、Bランク限定のクエストが貼られている。

森の奥深くに潜む魔獣討伐――報酬は破格だが危険度も高い。

少年の胸には期待と興奮が入り混じった感情が湧いていた。


「……よし、行くしかない」

荷物を背負い直し、ダリルは森の入り口へと足を踏み入れる。

森は朝の光で薄く照らされ、霧が低く漂う。

鳥のさえずりがわずかに聞こえるが、緊張感は消えない。


中型モンスターが地面から顔を出し、少年に気づく。

「まずは……ウォーミングアップ」

ダリルは石を手に取り、投擲スキルを発動する。

必中、威力倍加、クリティカル発生――規格外の能力が炸裂した。


モンスターは泡立ち、あっという間に消滅する。

「やっぱり、俺の力は間違いじゃない」

少年は笑みを浮かべ、森の奥へと進む。


すると、前方に異様な気配が漂う場所があった。

木々が密集し、薄暗い空間が広がる。

そこに待っていたのは、中型の魔獣――角と爪を持つ獰猛な獣だった。

「……やっと本番か」

ダリルは荷物から鉄球と魔力結晶を取り出す。


投擲の軌道を計算し、必中で魔獣の弱点を狙う。

鉄球が角に直撃し、魔獣は吠えながら後退した。

さらに魔力結晶を投げると、炸裂する光で敵の動きが鈍る。

「……これは効く!」

少年は心の中でつぶやき、次の行動を考える。


魔獣は再び襲いかかる。爪が地面を削り、威圧感を放つ。

だが、ダリルにはアイテムボックスがある。

時間停止を発動し、魔獣の動きを封じる。

その間に、鉄球と結晶を複合投擲。光と衝撃が炸裂した。


魔獣はついに倒れ、森は静寂を取り戻す。

少年は深呼吸し、背中の荷物を揺らした。

「……これで、クエスト達成か」

胸の高鳴りと達成感が、全身に広がる。


その時、森の影から別の冒険者が現れた。

剣を手にした青年――ルカだ。

「お前もこのクエストか?」

ルカの目には戦闘への緊張と期待が混ざっている。


「はい。投擲で戦います」

ダリルは荷物を背負い直し、互いに距離を測る。

森の奥にはまだ中型モンスターが潜んでおり、

二人は自然と連携して戦うことになる。


ルカは剣で敵を抑え、ダリルは投擲と魔力結晶で攻撃。

必中、威力倍加、クリティカル発生――規格外の力で次々に倒す。

連携が完璧に機能し、森の中での戦いは圧倒的な成果となった。


戦いの後、二人は並んで息を整え、成果を確認する。

「君……本当に普通じゃないな」

ルカは笑いながら言った。

「ありがとう。君のおかげで助かったよ」

ダリルはうなずき、互いに信頼を感じた瞬間だった。


ギルドに戻ると、報酬と評価が手渡される。

「Bランク冒険者としての初クエスト、完璧です」

試験官の一人がそう告げ、少年の成長を称賛した。


夜、宿屋で一人、ダリルは日記を書いた。

「Bランクでの初クエスト、無事達成」

「ルカとの連携で新しい戦術を学べた」

胸の中で次の目標を描き、少年は眠りにつく。


「次はさらに強い敵、Aランクの世界……必ず進む」

未知の力、特殊スキル、そしてライバルとの競争。

ダリルの冒険は、Bランクとして本格的に加速する。

Fランクの荷物持ちだった少年は、

今やBランクの実力者として、伝説の一歩を踏み出した。


翌朝、ギルドの掲示板にはさらに高難度の依頼が貼られている。

ダリルは荷物を背負い、胸を高鳴らせながら掲示板を見つめた。

「……行くしかない」

少年の冒険は、Bランクとしての新たな挑戦を迎え、

未知の力と特殊スキルが、彼をさらに成長させていくのだ。

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