第6話 新たな冒険の始まり
頂点に立ったライザは、静かに街を見下ろしていた。
アクアール城塞都市の灯りが、夜空に散らばる星のように輝く。
「やっと……ここまで来られた」
小さく呟き、手のひらの光を確かめる。
「鑑定……この力で、まだ見ぬ世界を」
ファルマが隣に立ち、肩を叩く。
「よくやったな、ライザ。お前の力は本物だ」
ボールドが無言で頷き、メルマは微笑み、
モーガンも優しく声をかける。
「でも、これで終わりではない」
ライザは仲間たちを見回し、真剣な表情を浮かべた。
「世界には、まだ未知のダンジョンがある」
「そして、私たちの知らない冒険も」
街の広場には、数々の冒険者たちが集まっていた。
ランキング上位者や新人冒険者、見守るギルド関係者。
誰もが、ライザの力と成長を称賛し、注目していた。
「鑑定士がここまで来るとは……」
遠くから聞こえる声に、ライザは静かに微笑む。
追放された日々、力を隠して過ごした日々、
すべてが今、この瞬間につながっている。
ギルド長が前に進み、表彰状を手渡す。
「ライザ、正式にランキング一位認定。
お前の戦略と能力は、誰もが認めるところだ」
ライザは深く頭を下げ、静かに感謝を述べた。
「ありがとうございます。
でも、私の冒険はこれからです」
観客から拍手が沸き起こり、仲間たちも笑顔になる。
夜の闇が広がる街を抜け、
ライザたちは冒険者ギルドの外に立った。
冷たい風が肌を包む。
未知の香り、冒険の匂いが混ざる空気。
「次は……どこに行く?」
ファルマが剣を握り、期待を込めて問いかける。
「分からない。でも、行く価値のある場所」
ライザは遠くの山脈を見据えた。
「ランキングや名声は重要だけど、
本当に求めるのは冒険そのもの」
モーガンが優しく微笑む。
「皆で歩く限り、どんな困難も越えられる」
ボールドが小さく頷き、メルマは腕を組む。
光が手のひらから微かに揺れ、
新たな冒険への決意を映すようだった。
「そうだね……行こう、ブルーフォール」
ライザが仲間に呼びかけ、皆が声を合わせた。
「行こう!」
街を抜け、未踏の森や山々へと歩みを進める。
道は険しく、危険が待ち受けている。
だが、ライザは迷わない。
仲間の力、そして自分の鑑定があれば、恐れるものはない。
夜明けの光が地平線を染める頃、
彼女たちは新たなダンジョンの入り口に立っていた。
「ここから、私たちの次の物語が始まる」
ライザの心に、静かな興奮が芽生える。
ランキング一位――その栄光は手に入れた。
だが、真の冒険はまだこれから。
未知のモンスター、未発見の財宝、そして新たな仲間たち。
すべてがライザたちを待っている。
「よし、行こう」
手を握り、仲間と共に一歩を踏み出す。
世界は広く、危険も多い。
だが、それ以上に、希望と冒険があふれていた。
闇の中、光が差し込む。
それは、ライザの鑑定の力――
そして仲間と共に歩む未来の象徴だった。
冒険は終わらない。
ランキング一位の少女と仲間たちの、
新たな物語が、ここから始まろうとしていた。
-完-
鑑定士ライザ:逆転の頂点 塩塚 和人 @shiotsuka_kazuto123
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