S1第一章 5話 「初対面のその後」

巧「戻って来たね」

たった今、Fluidから戻った純貴に向かって言った。


巧「今後は、制作もエリシアに切り替えてからやるからね」

「メディシンは俺と純貴じゃなくて、DIVAとFluidの2人だから、2人で作った曲を出さないと意味がないと思うから」


純貴は納得して同意した。



純貴「そうですね!」

「制作する前にエリシアに切り替えますね!」

「ところで、いつ曲を作りますか?」


巧「俺は何時でも空いてるけど」

「ジュンは学校があるからな…」


純貴「2日後なら、大丈夫です!」


巧「平日なのに大丈夫なの?」


純貴「その日は、学校の創立記念日だから休みなんです」


巧「そうなんだ」

「でも、宿題はどうするの?休みなんだし、宿題多く出されるんじゃない?」


純貴「そこは大丈夫です!僕は、宿題を早く終わらせる派なんです!」

そう言い、満面な笑みでドヤ顔をした



巧「すごいね」

「でも、ちゃんと終わってから来て」


純貴「それは…、もちろん!」


巧「…大丈夫だよね」


純貴「はい!」


巧「それじゃあ、2日後ね」


純貴「はい!わかりました!」

そう言って、純貴はVITAのアプリを開いてログアウトのボタンを押した。


その瞬間、光に包まれ純貴は消え、純貴を包んでいた光も消えた。



巧「あの子、本当にちゃんとやるのかな…?」

さっきの宿題の話をしてた時の、純貴の一瞬の空白が気になった、巧であった。




ジュンは帰っちゃったけど、残って部屋とアパートを見てこようかな


そう俺は思い、じっくり見てない所を見て周ることにした。


そういえば、ここは1Lだから、もう一部屋ある

その事をわかってたのに、どうして見なかったんだろう


俺は、もう一つの部屋に続く戸を開けた

部屋には大きな窓があったのだが、そこから見える景色がとても綺麗だった。

その景色に引き寄せられるように、窓辺へと歩いた。


ビルと車とスクーターのカラフルなライトが、一つ一つ集まって、大きな動くイルミネーションになっていた。


とても綺麗だな…。

ジュンは、この部屋見たかな?



俺はスマホを取り出し、VITA内のメール機能を使って、ジュンに景色の写真を添付した。


「この部屋来た?ここから見える景色めっちゃキレイだよ!本当にここに決めて良かった」とメッセージを添えて。


多分、ここに来てないんじゃないかな。

俺がこれからの事を話したり、エリシアでアバター作らせたから、隅々まで見れていないかもしれない。


ジュンがFluidになっても変わってないな

あの子は根っから“伯井純貴”なんだな

あの子の深層心理を分析して、出来たアバターだから当然だけど


Fluidの見た目は、髪を結んでて、黒いジャケットを着ていて、黒いネクタイをつけていて、カッコいいけど…


めっちゃくちゃ…可愛かった!!!

なんというか、少年系の可愛さって感じで!

褒められて喜んでいるのも可愛かった〜


「調子に乗らないでね」って、あの時言っちゃったけど…、実力とスター性と華があるし、もっと調子に乗っていいのに、謙虚なのもジュンの良い所だよね〜

Fluidになっても、そうだと思う


Fluidも鏡見てビックリしてたな〜、それもめっちゃ可愛かった〜



自分がDIVAになった時、鏡を見てすごくビックリした

髪が長いし、ロングワンピースだし、パンプス履いてるし


俺がなりたい「俺」だった

エリシアは、本当に優秀なAIアプリだったんだ


仮想世界は自分で作った、アバターで行ける事が出来るが、アバターは人にみられるものだし、友達とも会う。

だから、自分と容姿が似ているアバターを作って、DIVAみたいに出来なかった。


だけど、仮想のネット世界では、なりたい自分になれる

それが本当に嬉しい



そろそろ、戻ろうかな

アプリをログアウトして、現実世界に戻った。




伯井家 自室


仮想世界から戻って、余韻に浸っていると、VITAから通知が来て、内容が巧さんからのメッセージだった。


「この部屋来た?ここから見える景色めっちゃキレイだよ!本当にここに決めて良かった」というメッセージと一緒に、まだ見てなかった部屋から見える夜景の写真が送られた。


部屋に案内された後に色々やったからな〜



DIVAさんだったけ…すんごく綺麗だったな

巧さんも綺麗だけど、女性の姿になるとは思わなかった。

ほんの少し、表情と口調が柔らかくなっていると思った


初めて見た時はビックリしたけど、優しい性格は変わってない

外見を褒められて、めっちゃ嬉しかったな~

俺も、「Fluid、かっけー」って思ってるし


あっ、返信しないと

「人生で見た中でめっちゃ綺麗ですね、今度じっくり部屋を見たいです」っと



中条家 自室


ジュンから返信来た


純貴「人生で見た中でめっちゃ綺麗ですね、今度じっくり部屋を見たいです」


巧「そうだよね!この部屋はレコーディング室にしようと思うけどいいかな?」


純貴「良いですね!それじゃあ色々準備しないと」


巧「こっちで準備するから大丈夫!ありがとう!」


純貴「いやいや!何から何まで、ありがとうございます!」


巧「今日は本当にありがとう!ゆっくり休んでね」


一緒におやすみなさいのスタンプを送った


純貴「はい!おやすみなさい」



やりとりが終わり「あっー!」と背伸びをして言った


巧「これからが楽しみだな」

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

メディシン 浅野翔太【小説家&アイドル】 @00621180

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

フォローしてこの作品の続きを読もう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ