第4話-目的地-

 陽が昇り静かな朝を迎えた。

 一番最初に目覚めたのはルナだった。

 アルテミスは丸くなって寝ている。

 火依は豪快に仰向けで大の字に寝ていた。

 なんて無防備な姿なんだろう。

 ルナたちが寝床にしているのは、大きな木の中だった。

 中は暖かく心地よい。雨風を凌げるのもポイントが高い。

 目的地は特に決めていなかったが、神はヒトの生き残りを良く思っていないと思われる。

 だから神の世界に通じる隠された門を目指すことに決めた。

 そして、人の中にも善い人がいると言うことを証明し、再びヒトがいた世界に戻すようにと抗議しに行こう。

 一人と一匹の目覚めるのを待つことにした。

 数分後にアルテミスが目を覚ましたが、火依は数時間後になっても目覚めない。

「ルナさん、さすがにこれは寝すぎじゃないですか? いい加減起こしてくださいよ」

「そうはいうがな、アルテミスよ。火依は昨日目覚めたばかりで、本調子ではないのだろう」

「随分とこのヒトに優しいんですね。もしかして、気に入りましたか?」

 ルナが嘴でアルテミスの目を軽く突ついた。

「ああああああ、目がぁあああ」

「私をからかうのなら、それ相応のお仕置きが必要だ」

「い、以後気をつけます! もう目はやめてくださいー」

 アルテミスは大袈裟に目を覆った。

「ちょっと、川で目を洗ってきます」

 アルテミスは半泣きでそそくさと、近くの川へ向かっていった。

「ちょっと、やりすぎたかのう」

 ルナは少し反省しながら、少女のほっぺを突ついた。

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