第5話 ホルムアルデヒド

具合が悪そうな私に「大丈夫?」と声をかけてくれる友人。


「大丈夫。ホームシックなだけだから」

「え?」

「あれよ。化学物質アレルギー的な」

「ああ。シックハウス症候群ね」

「それよ。それ」


大嫌いな奴が来ているに違いない。


奴の放つ空気がホルムアルデヒドの如く纏わり付き私を憂鬱にするのだ。


ー完ー


奴の柑橘系の香水が漂っているだけで、頭が重くなる。


別に、その香りそのものにアレルギーがある訳では無い。

『さっきまで私はここに居た!』と主張する残り香が、奴の傲慢を表しているようで、具合が悪くなるのだ。


そして、奴が来た日は、どこに行っても奴の香りが漂っている。

何なら、フロア中奴の香りだらけだ。


まったく……。

香水に罪は無いのに。

奴に使われる香水が気の毒だ。


*****


明日のお題は『電動チェーンソー』デス^^

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