第24話 最終章 旅立ち

リヴァーデイル城。

「お呼びですか、父上」

「うむ、そこに座れ。ローレンス」

ランカスター侯爵になったローレンスは、父の書斎の椅子に座った。


「お前も次期公爵と認められた事だし、どうだ、一度世の中を見て来ないか?」

「…えっ?」

「私は、体に特に問題はないし、当分の間、現役を続けるつもりだ。その間、私のそばで、仕事のやり方を覚えてもいいが…せっかくだから、考古学の現地調査とやらに、行ってみたらどうだ?」


ローレンスは、降ってわいた好機に、理解が追い付いていないようだった。

「…ち、父上、その…僕は…」

「もちろん、護衛の騎士は付けるからな。…どうした、ぼんやりした顔をして、遺跡を見に行きたくないのか?」

「…いえ、行きたいです!…父上、どうもありがとうございますっ!」


ローレンスは、頭を下げると、書斎から飛び出して行った。

「おい、そんなに急ぐと転ぶぞ。気を付けろ…やれやれ」

公爵は苦笑いを浮かべると、書類仕事に戻った。


私達が、国境沿いの茶屋で休んでいた時、リヴァーデイルの方から、馬車が走って来た。

馬車は、茶屋の前で止まり、中からペンリス伯爵改め、ランカスター侯爵が降りて来た。

「ああ、良かった。追いつきました」

エディがびっくりして、団子を喉に詰まらせそうになった。


「ロ、ローレンス君、何でここに?」

「父上が、考古学の実地調査を許してくれたんです。皆さん、ストーンヘイヴンに行くんですよね?僕もご一緒させてください」

「…せっかく追っ払ったと思ったのに…!」

エディが頭を抱えた。


「いいじゃないか。人数が多い方が楽しいぞ」

エディはため息を吐いた。

「エリーはホントに人がいいなあ…」

ランカスター侯爵は、さっそく団子を注文して、もぐもぐと食べ始めた。


新たな仲間が加わって、賑やかな旅になりそうである。







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