第37話

地平線の閃光。白く、明るく——まるで第二の太陽が一秒で輝き消えたかのように。


焔が手綱を引いた。馬ダチョウが地面を滑り、騎手を振り落としそうになった。


——あそこだ!——顔に剥き出しの歯。手が震えた——恐怖からではなく、激怒から。炎が手のひらの周りに集まり始めた。——奴らがそこにいる!


鳥を振り向かせた。森を真っ直ぐ突っ切る準備ができていた。


勇翔が彼の肩を掴んだ。


——待て。


——離せ!


——そこで何が起きているか知らない。——声が厳しく、感情なし。——お前の友達がそこにいるかどうか。敵が何倍強いか。


焔が動き、抜け出そうとした。炎がより明るく。


——お前たちは橋で会う約束だっただろう。——勇翔が離さなかった。——まずそこを確認する方が論理的じゃないか?


——でも……


——もしそこにいなければ、爆発の場所に行こう。もしいれば、何が起きたか知ることができる。——より強く握った。——頭で考えろ、感情に流されるな。


焔が止まった。炎が消えた。数秒の沈黙——ただ荒い呼吸と二羽目の鳥の蹄の音。


——……お前が正しい。


馬ダチョウを振り向かせた。橋に向かって駆けた。


-----


慈様のレプリカが消えた。ただ崩れた——地面が落ち、形を失った。真司が肩に、剣心が意識を失ってそばに。


零司が立っていた。足元の地面の山を見た。それから地平線を、まだ遠くの光が輝いていた。


脚が折れた。


膝をついた。


手が草を掴んだ。握りしめた——根ごと引き抜き、爪の下に土。


沈黙。ただ風が枝を吹く音。


それから——叫び。


——あああああああああ!


言葉ではない。ただ音——この数時間溜まっていたすべての痛み。無力。無能。自分への、世界への、すべてへの激怒。


顔が歪んだ。歯がきしむほど食いしばられた。涙が流れた——熱く、怒りに満ちて。


——あああああ!


草をより強く握りしめた。拳が白くなった。腕の静脈が膨れた。


真司が後ろに立っていた。口を開けた——閉じた。黙っていた。何を言える?


剣心が意識を失って横たわり、聞こえなかった。


二分間。もっとかもしれない。零司が叫び、声がかれるまで。喉が痛み始めるまで。


黙った。膝をつき、荒く息をついた。涙がまだ流れたが、無音で。


立ち上がった。誰も見ずに。


——行くぞ。


声がかれ、死んでいる。


剣心を持ち上げ、背中に担いだ。前に歩いた。


真司が黙って後を追った。何か聞くのが怖かった。大きく息をするのも怖かった。


-----


暗くなるのが速かった。太陽が沈み、薄暮だけを残した——灰色で、冷たい。


小屋が突然現れた。小さく、丸太造りで、橋のすぐそばに。そばに——馬ダチョウが柱に繋がれていた。何かを噛んでいて、来た者たちに注意を払わなかった。


——ここで止まろう。——真司が空を見た。——もう夜だ。どうせ行く場所もない。


零司が黙っていた。まるでどうでもいいかのように。まるですでにすべてを奪われたかのように。


真司が扉をノックした。


沈黙。


もう一度ノックした。


——誰?——女性の声、警戒している。


——失礼します、奥様。——真司が優しく話そうとした。——私たちは三人の旅人です。友達を待っていましたが、来ませんでした。もう暗いです。入らせていただけますか?


扉がわずかに開いた——かろうじて、手のひら幅。目は見えない、隙間だけ。


——酔ってる?


——いえ、とんでもない。——真司が剣心に頷いた。——友達がただ疲れているんです。気絶しました。


「本質的には真実。ただ「疲れた」と「気絶した」の間に多くのことが起きたが」


間。扉がより広く開いた。


少女。二十五歳くらい、もっと若いかもしれない。髪が暗く、後ろで束ねられている。顔が疲れている。


——通りに放置するわけにはいかないわ。


入った。中は——暖かかった。暖炉が燃え、炎の舌が薪で踊っていた。煙と何か煮たものの匂いがした。


剣心を隅のベッドに横たえた。彼は微動だにしなかった。


——今お茶を入れるわ。——少女が鍋を取った。


暖炉の上に別の鍋がかかっていた——その中でスープがブクブクと音を立てていた。肉の破片が濁った液体に浮いていた。


——ウサギジカよ、——少女が真司の視線に気づいた。——どうぞ。


器に注いだ。真司に渡した——彼が感謝して受け取った。零司に差し出した——彼は見もしなかった。


——いらない。


声が空っぽ。


真司が食べた。熱く、塩辛い——その日最初のまともな食事。どれほど空腹だったか気づかなかった。


少女が向かいに座った。自分にお茶を注いだ。火を見つめた。


——どこから?


——風花。——真司が一口の間に答えた。——ここに住んでるの?


——一時的に。——彼女がカップを両手で抱えた。——街で用事があった。旅の前にここで一晩過ごすことにした。


沈黙。ただ薪の音とスープのブクブク。


——閃光を見た?——突然尋ねた。


真司が固まった。零司が動かなかったが、視線が鋭くなった。


——見た、——慎重に真司が答えた。


——奇妙な時代ね。——少女が首を振った。——帝国が村全体を虐殺する。反乱軍が自分たちを拷問する。すべて何か高尚なもののために。


真司がスプーンをより強く握った。


——帝国は言う——私たちは秩序をもたらす。——彼女が続けた。——反乱軍は言う——私たちは自由をもたらす。そして民は両方から死ぬ。


カップを置いた。真司の目を見た。


——今日防御する者が、明日最初にナイフを取る。見てきた。人間は動物より悪い。汚れを善の毛布で覆う。


——あなたは……——真司が飲み込んだ。——誰かを失ったの?


笑み。苦く、歪んだ。


——家族がいた。静かに暮らし、誰も傷つけなかった。それから政治的ゲームが来た。——火を見つめる。——最も大切なものを奪われた。


真司が感じた——喉が締め付けられた。結衣。彼女の顔が目の前に浮かんだ。


——教えて……——少女が前のめりになった。——私の家族はこの闘争に値する?勝利でさえなく——ただ闘争に?


沈黙。


——上層部にとって権力とは——貢ぎ物を受け取ること、——彼女が静かに、しかし明確に話した。——民にとって権力とは——貢ぎ物を払うこと。誰に払うかは関係ない。皇帝が変わっても——貢ぎ物は残る。そして普通の人々が、どの「皇帝」にこの貢ぎ物を払うかのために死ぬ。


真司が拳を握りしめた。怒りが上がった——熱く、息苦しい。


しかし彼女に対してではない。すべてに対して。世界に対して。


——あなたは……正しい、——彼が絞り出した。


反乱軍が彼の居酒屋に押し入った。結衣を殺した。何のために?自由?正義?


「彼らが彼女を殺した。民の守護者。解放者」


——ごめんなさい、——少女が立ち上がった。——自分の話であなたを重荷にしたくなかった。


窓に向かった。背を向けて立っていた。


——本当のことを言わなければ。


何かが変わった。空気?光?


真司が瞬きした。目がまるで霧の中にあり、霧が晴れたかのようだった。


少女の声が変わった。低くなった。男性的になった。


振り向いた。


これは彼女ではなかった。


男。若く、暗い髪。顔は……


真司が飛び上がり、椅子が後ろに倒れた。


——誰……


——私の名は破途。——第五が首を傾けた。——お前と私は一つだった。


沈黙。


それから、動き。


零司が立ち上がった。鋭く、まるで電気ショックを受けたかのように。椅子が轟音とともに倒れた。


この声。彼は千の中から認識できただろう。一度しか聞いたことがないが、決して忘れない。


男を見つめた。第五。あの男。


憎しみ。純粋で、すべてを呑み込む。


手を前に。雷が指の間で輝いた——紫色で、明るい。


破途が動かなかった。ただ手が剣の柄に置かれた。親指が上に押した——刃がミリメートル出た。


雷が消えた。ただ消えた、まるで存在しなかったかのように。


「何?!」


零司が前に突進した。拳が振り上げられ、すべての体重を打撃に。


破途が左に揺れた。剣が鞘から滑り出た——速く、ほぼ見えない。


腹への打撃。


空気が肺から飛び出した。痛み——焼けるような、鋭い、波のように広がる。


破途が彼を暖炉に向けた。後を追った。剣をより深く突き刺した——零司の背後の壁に直接。


釘付けにした。


零司がぶら下がり、貫かれた。手が刃を掴み、引き抜こうとした。血が柄を伝った。


——俺が……お前を……引き裂く……——囁き、かすれた。


破途が左手で鎌を取り出した。動きが速く、訓練された。


回転させて口に突き刺した。


刃が歯を貫通した——パキッ、きしむ音。さらに、深く、もう一方の手で押し込んだ。先端が頭の後ろの壁に当たった。


零司の体がショックで飛び上がった。目が見開かれた。


血が喉に流れ込んだ。肺に。彼がゼーゼーと音を立て始めた——ブクブクと、湿った音。溺れていた。


——黙れ、クズが。——破途が武器を放した。一歩下がった。


零司が二つの刃にぶら下がっていた。腹の剣、口の鎌。ゼーゼーと音を立て、痙攣した。目が憎しみと痛みでいっぱいだった。


三秒、五秒……静まった。


-----


真司が立っていた。動けなかった。話せなかった。


それから——溢れた。


——なぜだ?!——声が叫びになった。——なぜ?!なぜこんなに暴力を?!


手が震えた。涙が溢れた。


——なぜこんなこと?!なぜどこも血だらけ?!なぜお前たちは殺し合うのに疲れない?!


拳を骨が痛むほど握りしめた。


——なぜお前たちは動物より悪い?!なぜ平和に生きられない?!


破途が彼を見た。顔が冷静。軽い笑みさえ。


——俺たちの類似性に気づかなかったか?


真司が瞬きした。涙を拭いた。


破途が近づいた。一歩のところで止まった。


——年を取らないことに気づかなかったか?


沈黙。


——最後の二十五年を覚えている。明確に、はっきりと。——首を傾けた。——それ以前は?


真司が口を開けた。閉じた。何も思い出せなかった。


——俺たちは一つだった。——破途がテーブルに座った。手で合図——座れ。——俺には記憶がある。お前には——不要なもの。共感。同情。


——でも……どうやって……


——共通の知人が努力した。——破途がやかんから自分にお茶を注いだ。——俺たちを分けた。力を奪った。俺たちがこの中で……——手を振り、周りの世界を示した。——意見を変えるまで回らせるために。


カップを取った。一口飲んだ。


——しかしどうやって意見を変える、全力を尽くしてもできない場所で。


真司がゆっくりと座った。脚が支えられなかった。


——俺は人間に失望した、ずっと前に。——破途が続けた。——彼らは生きるに値しない。しかし殺すのも面白くない。——冷笑した。——彼らは自分自身を滅ぼす。時間を与えて観察すればいい。


真司の目を見た。


——失われたすべてを取り戻したい。——間。真司の目を真っ直ぐ見つめる。——俺たちの場所。暖かかった場所。すべてに意味があった場所。


真司が結衣について考えた。台所での暖かい夕べについて。笑いについて。以前の人生について。


それから彼女を殺した者たちについて考えた。「守護者」。「解放者」。


「今日防御する。明日最初にナイフを取る。円は無限だ」


——お前は……——真司が飲み込んだ。——それを全部取り戻せるのか?私の結衣も?


破途が微笑んだ。軽く、ほぼ温かく。


——失われたすべてを取り戻せる。——前のめりになった。——お前の助けがあれば。


真司が信じたかった。絶望的に信じたかった。


沈黙。ただ壁の零司のゼーゼー音と薪のパチパチ。


——何をすればいい?——真司が息を吐いた。——統合のために。これは単なる言葉じゃない?


——違う。


——じゃあ……——拳を握りしめた。——構わない。やるべきことをやれ。同意する。


破途が微笑んだ。


-----


三人の兄弟が茂みに座っていた。


——俺が行く、——画狂が小屋を見た。——俺の技の方が速い。


——そこにルーンの剣がある、もし剣がなくても、お前の後は零司でさえ生き残れない。——素繰が首を振った。——何も残らない。鉄也の方がいい。


鉄也が伸びをし、背中をポキポキ鳴らした。


——今?


——今だ、ただ正確に。


-----


壁が爆発した。


丸太が木っ端みじんに砕け散った。破途が振り返った——遅すぎた。


巨大な岩石が、途方もない力で投げられ、壁を突き破った。


破途がその岩石と一緒に反対側の壁から飛び出した。丸太が割れ、折れた。


岩石が飛び、潰れた体が起き上がった。頭蓋骨が片側から潰れ——骨が見え、脳組織が。腕が肩から千切れ、皮膚の切れ端でぶら下がっている。胸郭が内側に押し込まれ——肋骨が不自然な角度で突き出している。そしてこれらすべてが回復していた、破途のルーンの剣のオーラの中にいて。


雷の覆いが破途の体を包んだ。白く、明るく、火花を散らす。


顔がすでに真剣。


——一人。


鉄也がすでに飛んでいた。突進——足元の地面が突進の力で爆発した。


破途が跳んだ。上へ、手を振りかぶった。空気が手のひらの周りに圧縮された——密で、石のように。


鉄也が彼の下に。拳が下から上へ。重力波——見えない、空間を歪める。


二つの打撃が交わった。


第五の空気が速かった。圧力が鉄也にハンマーのように降り注いだ。


体が地面に押し込まれた。後ろに引きずられた——溝が深くなり、石が割れ、地面が塊で飛び散った。


血が耳から流れた。圧力——途方もない、押しつぶす。


破途が着地した。肩から塵を払った。


——二人。


「十分だ。去る時だ」


破途が小屋に振り返った。突き破られた壁を通して、まだ壁に釘付けにされた零司の体が見えた。


中に入った。腹から剣を引き抜いた——鋭く、遠慮なく。血が噴き出した。口から鎌を引き抜いた——刃が歯をきしませた。


零司が床に崩れた。ゼーゼーと音を立て、血で溺れた。


破途が壁で刃を拭いた。剣を鞘に、鎌を背中に納めた。


壁の穴から出て、小屋からわずかに離れた。


叫び。


——あああああああ!


画狂が横から。手を前に伸ばした。手のひらの間に——光。透明で、ほぼ見えない。


分裂の技。


破途が見た。


——何を睨んでる?


光が発射された。


——三人。


破途が消えた。


ただ消えた——まるで存在しなかったかのように。技が虚空を通り抜け、木に当たった。木が分裂した——原子、塵、何もない。


沈黙。


画狂が荒く息をついた。周りを見回した。


——どこだ?!


素繰が立ち上がった。剣を構えた。


——わからない。警戒しろ。


鉄也が起き上がった。肋骨が痛んだ——折れている、最低二本。聴覚がほぼ失われた——耳が鳴っていた。体中打撲。


しかし立っていた。


——奴は去った、——息を吐いた。——または……打つ準備をしている。


三人が凍りついた。待った。


一分。二分。


何もない。


-----


零司が動いた。目が見開かれた。


ゼーゼー。口の中に血。腹に、口に、どこも痛い。


ルーンの剣なしで魔法が戻った。傷が血を流すのをやめた。折れた歯と切れた舌が回復していた。


床に横たわり、ゼーゼーと息をついた。


足音。声。


——何が起きた?!


画狂と素繰が小屋に飛び込んだ。止まり、破壊を見た。


素繰が零司に駆け寄った。


——生きてるか?!誰が……何が……


零司がまだ話せなかった。ただゼーゼーと音を立て、喉を指差した。


画狂が周りを見回した。壁が壊れている。床に血。ベッドで意識を失った剣心。


——真司はどこだ?


零司が飲み込もうとした。喉が痛んだ。声——かすれ、かろうじて聞こえる。


——話していた……統合について。——血を咳き込んだ。——何か……「一つだった」とか。


素繰と画狂が目を合わせた。


——どういう意味だ?——素繰が眉をひそめた。


零司が首を振った。知らなかった。痛みの霧を通してかけらしか聞こえなかった。


沈黙。


*章の終わり*

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