第4話 前妻の突撃



アップルシティの大通り。


相変わらず晴れ渡る青空の下、果樹園での働きも三月目に入った俺の耳が、突然強引につままれた。


「さっさと家に帰るわ!」


銀色の髪をなびかせ、小柄で愛らしい姿のエルフが現れた。


「アリスか……俺は今旅の途中なんだ」


俺はごまかすように苦笑いした。


「知ってるわよ?私、三つの大陸を渡って……やっと……やっとあなたを見つけたのに」


アリスは俺の胸に飛び込み、泣きじゃくった。


この娘は俺の前妻だ。九十年前、俺たちは三十一年間の結婚生活を共に過ごした。


「俺たちはもう離婚したんだから……」


「そんなこと言わせないわ!」


アリスは怒りを込めて地面を足で踏み鳴らした。


俺とアリスの間に子供はいなかった。エルフの種族は本来、子供を授かることが難しいのだ。


「もう行かないで……」


アリスは俺の腕をしがみつき、懇願するように囁いた。


俺たちは近くの店に入り、どこかに腰掛けて何か食べることにした。


「当初、なぜ一言も残さず去ったの?私は離婚を承諾してないわよ!」


アリスはまるで尋問をするかのように、厳しい眼差しで俺を見つめた。


「俺は……この世界中を旅してみたかったんだ」


俺の声は少し心細さを帯びていた。


実は心底には罪悪感が残っている。当時旅立つ際、俺は持ち物の装備をすべて彼女に残してきたのだ。


「行きたいなら行けばいいじゃない!このバカ!浮気者!」


アリスはまた俺の耳を強引につまんだ。


まったく、恐ろしい前妻だな。


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不死者か?それなら、ゆっくり歩こう! 神炎悠真 @LYF1145

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