第3話 魔法

こんなちっぽけな私でも、一応魔法は使える。

聖女は、この世界の代表とされる魔法、

炎魔法(えんまほう)

水魔法(すいまほう)

風魔法(かぜまほう)

花魔法(はなまほう)

星魔法(せいまほう)

知魔法(ちまほう)

治療魔法(ちりょうまほう)

…の7つを使えないといけないから、大変なんだ。

騎士は、このなかの一つでも使えたらいいみたい。

でも、治療魔法と知魔法は聖女しか使えないんだっけか。

私は7つとも使えるけど、ほかの聖女みたいにずば抜けての魔法はなく、すべてポンコツだ。

騎士には、それぞれの魔法のトップ……通称魔法長がいる。

いいな、騎士でも皆に必要とされて、強い魔法も使えて。

確か、別名、5大魔長なんだよね。

「お姉ちゃーん

 お湯でなーい」

はぁ、ため息をつきながらキッチンの方へ向かう。

ヘレナはもちろん、聖女ではないので魔法は使えない。 

なぜか私は聖女の特訓を始める前から、魔法が使えたけれど……偶然だろう。

このせいで、ヘレナのことはずいぶんと甘やかしてしまった。

「お姉ちゃーん

 炎魔法でいける?」

「はいはい」と返事をしながら、心臓に左手を押し当て、赤色をイメージする。

すると、心臓のなかに炎が宿る。

ボワッ

私は蛇口に両手を向けて、聖女しか持てない小さな星が付いたステッキを押し当てる。

『炎魔法、スピリチュア』

ジャー

すると、蛇口から熱いくらいのお湯が出てきて、2人で喜んだ。

『お姉ちゃんは、大聖女様だね!』

ヘレナが言った言葉を、私は一生忘れないだろう。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る