第2話 かわいい彼女で童貞卒業
ネットカフェの個室に入った。
アウターを脱いで、ハンガーに引っかける。
「意外と広いね? これなら寝転んでも余裕がありそうかも」
サラはネットカフェなので声量を少し落としている。
俺たちはリラックスした姿勢で、横並びに座った。
「あれ? やっぱり二人で座るとちょっと狭いかも」
「そうだね」
肩とか足が所々触れあっていて、壁が近い。
そんな中、俺はとりあえずパソコンを起動した。
「確かに映画とか色々観られそうだ」
「漫画もあるし、ソフトクリームも食べたいし……困っちゃうなあ」
サラは純粋に、あまり来たことのないこの空間を楽しんでいる。
と思ったら。
俺の前にすっぽり収まるように座った。
俺を背もたれ代わりにして、自分から抱きしめられに来るような体勢だ。
「さ、映画観よう?」
「……あざといな?」
そんなやり取りを交わしつつ、俺たちは恋愛映画を選んで再生した。
映画が終盤にさしかかり。
物語の中の男女が、良い雰囲気になっていく。
すると。
「……」
サラが俺の手を、ぎゅっと握ってきた。
「……サラ?」
「んー?」
軽く話しかけたら、さらに背中をくっつけてきた。
俺たちは付き合って二ヶ月で、お互いに色々意識しまくっている段階だ。
こんなに密着されると、映画どころではなくなる。
(一挙手一投足がかわいいな)
髪からいいにおいがするし。
後ろから見ても、胸とか大きいし。
これで年下とか、信じられない。
「……一回、触ってみたいな」
無意識にそう思った、つもりだった。
「え」
「あ……今、口に出てた?」
焦る俺に対して、サラは。
「触ってみる……?」
まさかの提案をしてきた。
「本当に……いいの?」
「今日は迷子の男の子を助けたから、そのご褒美ってことで?」
なんだその贅沢すぎるご褒美は。
でも、確かに。
あの出来事がなかったら。
普通に映画を観て、ファミレスかどこかで感想を共有して帰るという、いつも通りのデートになっていただろう。
俺は、少し迷ってから。
「それじゃあ、お言葉に甘えて」
サラの両胸に、手を伸ばした。
そのまま、撫で回すように触る。
布越しなのに、豊かな質感が伝わってくる。
「服の上からでも柔らかい……感動だ」
「そう……? でも直接触ってみないと、分からないこともあるかも」
悪魔か天使か分からないような、サラの囁き。
「そういうことなら」
俺にはもう、遠慮する余裕なんてなかった。
ニットを捲り上げて、下着をずらし。
直接触れて、揉みしだく。
なるほど確かに。
直接だと、柔らかさとか肌触りとか温もりとか。
何もかもが違う。
「わっ、大胆だ」
「そういうサラも、結構乗り気じゃない?」
「ちょっと許したら、途端にグイグイくるみきとくん程じゃないよ。最後の方は映画じゃなくて私ばっかり見てたでしょ」
言われて気づいた。
いつの間にやら、映画が終わっている。
サラはこの状況でちゃんと観ていたのか……?
「もしかして、仕方なく俺の頼みに付き合ってた?」
そんなことを聞きつつも、手は止まらない。
「仕方なくだったら、直接触ってみるか聞いたりしないよ……んっ」
余裕がありそうだったサラの口から、嬌声が漏れた。
「今のって……」
「そういうの、聞くのは野暮だと思う……」
サラは潤んだ目で抗議してくる。
「かわいい」
「もう……!」
俺の呟きは、口づけによって黙らされた。
が、少しして塞がった唇が開いたので。
「やっぱりサラって、意外と積極的……?」
「みきとくんだって……廊下に落ちてたゴミを見たときから、このことしか考えてなかったでしょ」
「否定はしないけど……」
素直に認めつつ、俺は気づく。
「……というか、サラもあのゴミに気づいてたんだ」
「だって……私も同じだったから」
同じ。
つまり、サラもこうなることを考えていた、ってことか?
そう気づいたとき。
俺の理性が爆発した。
サラを押し倒す。
一気にことを進めすぎて拒まれてしまうか、少しだけ不安だったけど。
それどころか受け入れるように、サラは背中に手を回してきた。
「サラ、このまましたい」
お互いの顔が。
それどころか全身が至近距離にある状態で、俺は少しだけ上ずった声で言う。
「……はじめてだから、お手柔らかにお願いします」
「安心してくれ。実は俺も初めてなんだ」
「ふふ。なにそれ。でも、確かに安心した」
結構しっかり笑われた。
その笑い声で、俺の頭にある懸念が浮かぶ。
「あ、個室とは言え周りの部屋にも人がいるから、声は控えめでね」
「……声、出させるつもりなんだ」
目の前にあるサラのきれいな顔が、真っ赤になった。
純真な美少女が見せる、色っぽい一面。
俺はもう我慢できなかった。
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