第50話 語られない英雄


王都では、

新たな記録が

まとめられていた。


勇者召喚の失敗。

迷宮増殖の終息。

教会の改革。


だが、

ある名は

小さくしか

書かれない。


秋山次郎。


英雄として

祀るには、

本人が

望まなかった。


ギルドでは、

若い剣士たちが

噂をする。


「レベル1で

迷宮を

壊したらしい」


「鑑定が

効かない敵を

斬ったとか」


真偽は

分からない。


だが、

剣の振り方だけは

残った。


無駄がなく、

焦らず、

世界を

壊さない剣。


元勇者は、

冒険者として

歩き出す。


名乗りは、

ただの

剣士。


次郎の

背中を

思い出しながら。


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