第32話 背中を追う者


迷宮の奥へ進むにつれ、

戦闘は増えた。


次郎は

すべてを

説明しない。


剣士は、

言葉より

動きで教える。


勇者は

何度も傷を負い、

何度も立ち上がる。


「焦るな」


それだけが、

助言だった。


強敵が現れる。


鑑定。


《模倣核持ち生成体

レベル25

学習速度:極高》


勇者が

一瞬、

動きを止める。


次郎は

前に出た。


身体強化、

二度。


剣が

最短距離を描く。


同じ動きは

二度しない。


魔物は

対応しきれず、

崩れた。


勇者は

深く息を吐く。


「……まだ、

遠いな」


「それでいい」


次郎は

初めて、

振り返った。


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