第2話 起承転結を繰り返せ!
こんにちは、雨宮 徹です。本作では、一般的な創作論を書きつつも、私のオリジナルを混ぜて唯一無二の創作論集を目指します。第二回は「長編での起承転結の繰り返しについて」です。
■「起承転結」とは
これは、この創作論を読んでいる方には「釈迦に説法」です。しかし、前提がずれていると話がかみ合わないので、あえて書きます。「起承転結」とは、小説を書く際に重要視される構成論です。
・起……物語がはじまる
・承……徐々に物語が加速する
・転……急展開を迎える
・結……物語が終わる
分かりやすいようにかみ砕きました。これで、前提条件は揃いましたので、次のステップに進みます。
■起承転結の実例
「起承転結」について、ファンタジーを例により分かりやすくしましょう。
・起……主人公が故郷を守るために冒険に出る
・承……様々なイベントを通して、仲間ができる
・転……強敵が次々と出現し、魔王討伐に苦戦する
・結……魔王を討伐し、平和が訪れる
短編、長編限らず「起承転結」は大事です。もちろん、意図的に無視することで成立する作品もあります。
■「起承転結」の別の使い道
一般論として「起承転結は大事」と言われますが、その言葉だけに囚われていないでしょうか。つまり、長編であれば「起は前提の○%の割合で……」という具合に。これ自体は間違っていません。しかし、「起承転結」にも別の使い道があります。それは、「一話ごとに『起承転結』を作る」ということです。
書籍、Web小説ともに物語は章で区切られています。Web小説の場合は連載方式なので、なおさらかと思います。この一話、あるいは、一章にも「起承転結」を使うのです。
ミステリー小説を具体例にします。ミステリー小説の「起承転結」は、一般的に下記の流れです。
・起……事件が起きる
・承……探偵が情報を集める
・転……情報から犯人候補が絞り込まれる
・結……犯人が捕まり、無事解決
ミステリー小説の「起承転結」ですが、さらに小さい「起承転結」から構成されています。皆さんの頭に「?」が浮かんだかもしれません。具体例を提示します。
・起……事件現場に到着する
・承……現場を調査して、証拠を探す
・転……一つの不可思議な謎が見つかる
・結……謎が解けるが、別の謎が出てくる
よりかみ砕くと、「事件現場で凶器を見つけたが、どうやって準備したのか分からない」といった一連の流れです。この場合、「結」は「次の謎の提示」となります。このように、長編小説の「物語全体の起承転結」は「より小さな起承転結」で構成されているということです。これは、週刊漫画に似ています。つまり、最後に「この後どうなる!?」を持ってくることで、読者を引きつけています。これを小説にも採用するわけです。「どうなるの!?」を繰り返すことで、ページをめくる手を止めさせない。これが「起承転結」のもう一つの使い方です。ロシアのマトリョーシカに近い考えです。
■この創作論も「起承転結」でできている
この創作論も「小さな起承転結」によって成立しいています。つまり、一話ごとに異なる項目を取り上げ、そのエピソード内で完結する。これが「小さな起承転結」です。そして、この創作論全体を通して読むと、これも「大きな起承転結」で構成されているわけです。いかがでしょうか。長編を書く際の参考になれば幸いです。
■備考欄:この創作論は、「起承転結」ができているだろうか? 創作論全体が「より大きな起承転結」で構成できているだろうか? 考えすぎて鼻血が出てきた……。これ以上、考えるのはやめよう。
読まれる小説の書き方と、読者の期待に応え続けるたった一つの方法 雨宮 徹 @AmemiyaTooru1993
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