読まれる小説の書き方と、読者の期待に応え続けるたった一つの方法
雨宮 徹
第1話 「SEO」を味方につけろ!
こんにちは、雨宮 徹です。本作では、一般的な創作論を書きつつも、私のオリジナルを混ぜて唯一無二の創作論集を目指します。第一回は「より多くの人に読まれるには」です。
■長文タイトルが正義という風潮
最近の書籍――特にライトノベルには長文タイトルが多いです。例を挙げると『主人公名、○○して無双する』『○○あるけど、英雄目指さずにスローライフを送ります』といった具合です。「○○」にはチートスキル名などが入ります。この長文タイトルの長所は「誰が」「何をして」「どうする(どうなる)」が、パッと見で分かるところです。つまり、書籍の裏面のまとめやWeb小説の概要欄を見なくても、作品の方向性が分かります。
この長所には、もう一つのメリットがあります。つまり、書籍なら帯の売り文句が、Web小説ならキャッチコピー欄などが自由に使えることです。小説のタイトル自体がキャッチコピーを兼任しているからです。
■長文=「より多くの人に読まれる」ではない
長文タイトルのメリットはお分かりいただけたかと思います。ここまでは、あくまでも一般論で、誰もが知っている内容だと思います。ここからが、オリジナル部分になります。
長文タイトルは、どのような小説か一目で分かる代償として、没個性的になります。具体的には下記のイメージです。
・『最強魔法使えるけど、英雄目指さずにスローライフを送ります』
・『魔王瞬殺できるけど、英雄目指さずにスローライフを送ります』
・『元勇者、英雄目指さずにスローライフを送ります』
あえて、後半部分は一緒にしました。読者は前半部分も含めて自分の好みに合うかどうかを判断します。タイトルが似ていると「この作品、(作品名)が好きな自分に合いそうだ」と思うでしょう。この場合は、手に取ってもらえます。しかし、裏を返せば、「(作品名)と方向性が違いそうだから、読むのはやめよう」と敬遠されるデメリットもあります。
では、どうすればいいか。ここで「SEO」を意識することを提案します。
■「SEO」とは何か
「SEO」という言葉を聞きなれない方もいるかと思います。具体的な話をしようとすると、専門用語ばかりになってしまうので、一言でまとめます。「ネット検索した時に、検索上位に表示されるための手法」です。乱暴かもしれませんが、分かりやすくしました。代表例としてはWikipediaでしょうか。歴史的な出来事からネットミームまで、幅広い項目を網羅し、情報を提供します。もちろん、すべてを鵜呑みにしてはいけませんが、大枠を把握するには便利です。
では、なぜWikipediaが上位表示されやすいか。それは、キーワード検索時に上位検索されやすく、多くの人が参考にするからです。「SEO」の理論としては、下記のようなループが発生します。
キーワード検索で上位に表示される→クリックされて、タメになるなら他の人もクリックする→検索エンジンが、タメになると判断し、さらに上位に表示される
つまり、鶏が先か卵が先かに近いです。一定の確率で上位表示されないと、上昇ループは発生しません。企業は専門会社に委託しますが、一般人には資金がありません。「SEO」を理解し、使うのは難しいです。
■どうやって「SEO」を活かすのか
「SEO」については、なんとなく理解いただけたかと思います。先ほどは「一般人が意識し、実践するのは効率的ではない」という結論でした。しかし、ジャンルによっては「SEO」を意識することで、より多くの人に読んでもらえるのです。分かりやすい例は歴史ジャンルでしょう。
歴史ジャンルは「坂本龍馬」と検索すれば、Wikipediaはもちろん、彼について書かれた書籍の販売ページやブログが表示されます。つまり、坂本龍馬について書いた書籍やWeb小説を読まれる確率を上げるには、タイトルに「坂本龍馬」を入れるのがベストです。しかし、これだけでは「SEO」としては不十分です。
■スモールワードで勝負せよ
「坂本龍馬」という単語だと膨大な数のサイトがヒットします。あなたが彼について書いた小説があっても上位表示される可能性はないに等しいです。それは、「坂本龍馬」というビッグワードで勝負しているからです。ビッグワードの反対の言葉としてスモールワードという単語があります。こちらは「坂本龍馬 暗殺」のように、別のキーワードを混ぜて、より絞り込ませる手法です。ただし、これでも上位表示されるのは難しいでしょう。
では、どうするか。マイナーな出来事、もしくは別のキーワードと組み合わせるのです。「坂本龍馬 暗殺 なぜ」のように。こうすることで、より検索時にヒットするサイト数が絞り込まれます。これならば、あなたの書いた小説が上位表示される可能性が出てきます。
この「坂本龍馬 暗殺 なぜ」で上位表示され、かつ、有益な情報を提示し続けると、次のステップとして「坂本龍馬 暗殺」でも上位表示される確率が上がります。このように、最初はスモールワード(単語の掛け合わせ)で勝負をし、徐々に検索エンジンを味方につかることができます。
こうすることで、あなたの小説の存在が目に触れる機会が増えます。もちろん、「目に触れる=読まれる」ではありません。しかし、長文タイトルで没個性的になるよりも、より読まれる確率が上がるのではないでしょうか。
■本作のタイトルの意味
ここまで「SEO」を利用して検索エンジンを味方につける方法でした。実は本作のタイトルも「SEO」を意識しています。
『読まれる小説の書き方と、読者の期待に応え続けるたった一つの方法』
このタイトルには「小説」「書き方」「読者」「方法」というワードが入っています。つまり、先ほどの理論に則れば、「小説 書き方」で検索時に上位表示され、より読まれる可能性を増やすためです。ただ、この組み合わせは出版社などが業者を使って対策しているので、不可能に近いです。しかし、皆さまのタメになる創作論を発信し続けて、いつかは上位表示されたいという願望を表明して、今回の記事を終わりにします。
■備考欄:はたして、この記事はタメになっているのだろうか。こんなに手の内を明かしてよいのだろうか。考え出すと、頭が痛い……。
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