第10話 迷宮の頂点


迷宮の最深部、空気は張り詰め、重力さえ感じる。

アリスは小さな手で剣を握り、深呼吸を一つ。

「ここが……頂点」

胸を高鳴らせつつ、光る魔法陣を目印に進む。


前方には、巨大な魔物が影を落として待っていた。

全身を黒と赤の鱗で覆い、翼を広げ炎と雷を纏う。

尾で床を叩き、咆哮と共に破壊の力を見せつける。

アリスは小さな身体で、確かな意志を胸に構えた。


「転移!」十メートル跳び、爪を避ける。

魔物の尾が床を叩き、岩が飛ぶ。

再び転移で背後に回り込み、斬撃を入れる。

跳び、斬り、転移――立体的戦闘が続く。


魔物は翼で空気を巻き上げ、炎と雷を放つ。

アリスは跳び、斬り、再び転移――

連続の動作で攻撃を避け、隙を作る。

剣士レベル10の力が完全に発揮される瞬間だ。


戦闘は激烈を極める。

床の罠、天井の岩、飛び交う火球、雷柱――

アリスは冷静にすべてを計算し、転移と斬撃で応戦。

小さな身体が光の軌跡を描き、魔物を翻弄する。


魔物が空中に舞い上がり、背後から攻撃を仕掛ける。

アリスは瞬時に階層を上下に転移し、反撃の隙を作る。

剣士レベル10になった力で、攻撃・防御・転移の精度は極限に達する。

跳び、斬り、再び転移――動きが完全に一体化する。


魔物の動きを読み切り、炎のブレス、尾の範囲、雷の軌道を予測。

アリスは連続の斬撃で隙を作り、背後から集中攻撃を加える。

剣が鱗を貫き、翼を切り裂く。魔物は呻き、揺らぐ。

小さな剣士の光が、迷宮の闇を切り裂いた瞬間だ。


戦いは最高潮に達する。

アリスは転移で岩や罠を避けながら、

魔物の背後に回り込み、全力の斬撃を放つ。

炎と雷が炸裂し、迷宮の奥に光が広がる。


ついに魔物は崩れ落ち、迷宮の深淵に静寂が戻る。

アリスは息を整え、剣を握りしめた。

剣士レベル10の力は完全に定着し、

戦術・防御・攻撃・転移すべてが一体化している。


迷宮の奥に光る石碑が立ち、手を触れると

魔力が身体を駆け巡る。達成感と共に、

アリスは自分の成長を確信する。

すべての試練を乗り越えた瞬間だった。


部屋の隅には宝箱があり、古い巻物と魔力結晶が入っていた。

巻物には最終戦での戦術の秘訣が書かれており、

アリスは目を輝かせ、次の冒険への希望を胸に刻む。


迷宮の頂点を越えた今、小さな剣士は確信する。

剣と転移、そして勇気を胸に、

どんな困難も乗り越えられると。

小さな身体に宿る意志が、未来を照らす光となった。


「私は……絶対に負けない」

迷宮の闇に響いた声は、光となり、

成長した力、研ぎ澄まされた感覚、

すべてが次の冒険への糧となるのだ。


迷宮を抜けると、朝日の光が差し込む。

深淵を越えた少女の瞳は輝き、

新たな世界と冒険が彼女を待っている。

小さな剣士の物語は、今、始まったばかりなのだから。

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