2-8.欠けた日課
それから、クリスマスの日も、年末年始も、日課は当たり前に続き、朝おはよう、夜また明日、それを繰り返すのは、すっかりわたしの呼吸のようになっていた。
ある日、修さんが、ゴミ出しに来なかった。それだけならまあ、寝坊したのかな、で済む。
以前にも一度、そういうことがあった。その日は、1時間ほど遅れて、街が明るくなったころに、珍しくちょっと時間がない中準備したんだな、というのがわかる様相で、「寝坊した」とだけ伝えに来た。
だから、日中もどこかで顔を出すかもな、くらいに思っていた。でも、来ない。20時、宏さんの倉庫に行く。やはりいない。宏さんに念のため聞いてみるけど、知らないみたい。呼吸が浅くなる。心拍が上がる。連絡……はできない。そういえば、連絡先を何も知らない。
「美音、顔、真っ白やぞ、どうした」
気が付くと、剛の店にいた。彩ちゃんが、カウンターに座らせてくれる。暖かいお茶が目の前に置かれる。口に運ぼうとするけど、持ち手をうまくつかむことができない。
「修さんがこないの、朝のゴミ出しも、夜の作業も。」
彩ちゃんが隣に座って、背中をさすってくれる。
「大丈夫、修さんは、旦那さんじゃない。大丈夫だよ。」
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