第3話-ムーン・リバー


 プレゼント、受け取りました。どうもありがとう。

 私の手紙に対するお返事のかわりに、届けてくれたのかしら?

 ふと目覚めたら、クリスマスの朝のように枕元に箱が置いてあって、それがあなたからのプレゼントであることを、あとから聞きました。

 忙しいでしょうに、わざわざありがとう。届けてくれたあなたのお友達にも、どうかお礼を言っておいてね。

 ちょうど眠っていたせいで、お礼も言えず大変失礼しました、とも伝えておいて。


 それにしても、かわいらしいオルゴール。くるくる回る天使の顔がとても愛くるしくて素敵ね。

 「ムーン・リバー」は思い入れのある曲よ。話したこと、あったかしら?

 寂しい時、悲しい時、嬉しい時、願いごとをする時。夜空を見上げる癖は、この曲の影響かもしれない。

 歌詞になぞらえていうなら、あなたはまさに「夢をくれる人」ね。


 本当はもっと手厚くお礼を言いたい。あなたに、どんなに愛していたか、どんなに感謝しているかを。

 でも、これくらいにしておきますね。


 もう、手紙は書かなくていいのよ。私のことは、いっそ忘れてもいい。

 次の新月の夜を私の命日だと思って。

 そして、その次の次くらいの夜、うっすらとまた細い月が生まれだしたら、私の魂が世界のどこかで新しい生を受けたと思ってね。



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