第2話 唯一の友達

昼休みになると、僕は社員食堂の隅っこでサンドイッチを食べる。

日当たりが悪い為、好き好んで座るやつはいない場所だ。

誰にも気づかれない場所。

誰にも話しかけられない場所。

それでも、ここは安心できる場所だった。


「おっと、通知だ」


スマホを取り出す。

ゲームアプリの通知が光る。

——いつものフレンド、“ユウ”からメッセージだ。


《今日も仕事頑張ってる?》


5年前に何気なく始めたスマホゲーム

「ガールズバトルロワイヤル」


お気に入りのヒロインを育てて、最大20人規模での対人戦が出来る

僕が今一番はまっているオンラインゲームだ


フレンドのユウは、同じサークルメンバーで特に仲の良い奴だ。

こうして昼休みにメッセージのやり取りをするくらいには仲がいい



《仕事はいつも通りだよ。今日も一人でぼっち飯さ》


《まあ、一人もいいもんだよ。こっちも休憩は一人だし》


《相変わらずお互いぼっちか。まあもうなれたけどな》


《はははっ! そうだね!》


画面の向こうにいるユウは、ずっと僕のことを見ていてくれる存在だった。

誰かとつながっているだけで、心が少し軽くなる。


《それじゃあそろそろ戻るな》


《おう、午後からも頑張ってな》


そう返信を返して俺はスマホを仕舞った。


「……今日も頑張らないと」


僕は小さく笑って、その場を後にした。

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