貪る唇
限界だった。これ以上、彼女のペースで弄ばれていたら、僕がどうにかなってしまう。
「……っ!」
僕は衝動的に、目の前で動く彼女の細い手首を掴んで止めた。
「え……?」
驚いて顔を上げた真理子の腕を強く引く。
彼女の軽い身体は、反動でいとも簡単に僕の胸元へと引き寄せられた。
「もう、喋るな」
言い終わるかどうかのタイミングで、僕は彼女の潤んだ唇を塞いだ。
「んっ……!?」
最初は驚きで硬直していた真理子だったが、僕が強引に舌を押し込むと、すぐに身体の力が抜け、僕の背中に腕を回してきた。
ガツン、と歯が当たるほどの、不器用で貪るような口づけ。
口の中に、彼女の甘い唾液と、激しい運動の後の塩辛い味が広がる。
「ふ、ぁ……ん……」
真理子の喉から、艶めかしい声が漏れる。
さっきまでマイクを握り、全校生徒の前で理路整然と筋肉の解説をしていたその唇が、今はただ僕の舌を求め、情熱的に吸い付いてくる。
短パンを脱ぎ捨てた僕の下半身に、濃紺のブルマーが押し付けられる。
布越しの柔らかさと、直接触れ合う肌の熱さが、脳髄を痺れさせる。
「はぁ……っ、佐藤、くん……」
一度唇を離すと、真理子は酸素を求めるように荒い息をついた。
その瞳はとろんと濁り、口元からは銀色の糸が引いている。
いつもはキリッとしている保健委員長の、あまりにも無防備でだらしない表情。
「……観察、終わりか?」
僕が意地悪く囁くと、彼女は僕の首に腕を巻き付け、今度は自分から唇を寄せてきた。
「ううん……まだ、実技が残ってるでしょ……」
彼女の熱い吐息が、僕の唇にかかる。
僕たちは理性のタガが完全に外れたまま、埃っぽい倉庫の床へと、絡み合うように倒れ込んだ。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます