焼きごてのような手
真理子の手が、震えながら伸びてきた。
最初は指先だけで、僕の太腿の内側をツンと突くように触れる。
ビクッ、と僕の身体が反応すると、彼女は安心させるように、あるいは自分を落ち着かせるように、ゆっくりと掌(てのひら)全体を押し当ててきた。
「……熱い」
彼女がぽつりと漏らす。
真理子の手も十分に熱いのに、今の僕には、その滑らかな皮膚の感触が焼きごてのようにさえ感じられた。
「じっとしてて。……筋肉の、弛緩と収縮を、確かめるんだから」
震える声でそう言い訳をすると、彼女の手が動き始めた。
さする、というよりも、愛おしむような手つきだった。
膝上から足の付け根に向かって、ゆっくりと、這い上がるように掌が滑る。
彼女の指の腹が、敏感な部分を掠めるたびに、僕は奥歯を噛み締めて声を堪えなければならなかった。
「すごい……血管が、浮き出てる」
真理子は真剣な眼差しを落としたまま、観察を続ける。
彼女の手が、より核心に近い部分へと触れた。
「……っ、真理子」
「だめ、動かないで」
彼女は僕の腰を反対の手で抑え込むと、大胆にもその部分を包み込むようにして、優しくさすり始めた。
上下に、そして円を描くように。
「ここも……筋肉なのよね? 血液が集まって、こんなに硬くなって……」
彼女の呼吸が荒くなるのがわかった。
目の前にいるのは、ブルマーを履いたクラスメイト。
普段は「廊下を走らない!」と注意してくる真面目な保健係だ。
その彼女が今、僕の前に跪き、僕の最も無防備な部分を、その熱い手で弄んでいる。
その背徳感と視覚的な刺激が、僕の理性を急速に削り取っていく。
「佐藤くん……どう? 苦しい?」
真理子が上目遣いで僕を見上げた。
その瞳は潤み、頬は夕焼けのように染まっている。
さすり続ける手のリズムが、少しずつ、けれど確実に速くなっていった。
「く、苦しいよ……そんなふうに触られたら……」
「そう……。生体反応、確認完了ね」
彼女は妖艶に微笑むと、さらに強く、僕の欲望を搾り取るように指に力を込めた。
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