年始の一幕
綾雛 柚綺/梅雨華
年始の一幕
【 リビングの扉を開ける音 】
あ、おはよ~。
先に起きてたの?
あ、成程ね。
確かにこの時期の朝、さっむいよね~。
あ~、ストーブあったかぁい。
お部屋もあったかぁい♪
あ、そう言えば!
明けまして、おめでとうございます。
うん!
今年もよろしくお願いします。
あは。
改めて真面目に挨拶すると、恥ずかしいね……
うん。
何だか背中がむず痒いというか、何というか。
あは。
ま、まあ!
ホント、うん。
今後とも、よろしくお願いしまっす。
ふぇっ!?
「赤くなってるの新鮮でかわいい」って……新年早々、何言ってるのさ!
ぐぬぬ……キミなんて雪かきで疲れてぐったりしちゃえ! えい!
さあ、早く雪かきしておいでよ!
アタシ?
アタシはほら、その……あ、朝ごはん! 朝ごはん作ってるから、ね?
あー、もう!
「新年初めての共同作業は?」じゃないの!
新年初めての共同作業は、その……一つだけでしょ?
~~~っ!!
だぁっ!
女の子の口から何言わせようとしてるのさ!
この鈍感、ニブチンっ!
い、今さら気付いたのか!?
ほんっとに、もぅ……あ~あ!
な~んでこんな鈍感の事を好きになっちゃったのかな、アタシ。
くすっ、はいはい。
分かってますよ。
これが惚れた弱みってやつなんだよね~、ほーんと。
うん。
好きだよ。
ニブくても、冴えなくてもさ。
いつでもアタシの事を考えてくれて、想ってくれるキミの事が、だぁ~いすきっ!
はーい、行ってらっしゃい★
あったかくて愛情た~っぷりの朝ごはん用意しておくから、期待しててねっ!
【 グツグツと煮込む音 】
はーい、おかえりなさい。
あらま、頭に雪が。
くすっ。
肩とかの雪は落として来てるのに、頭だけ雪が残っているの、キミらしいね。
玄関でいいから、落としてきて?
あ、やっぱりちょっと待って!
アタシも玄関に行く!
【 コンロの火を消す音&パタパタと玄関まで走る 】
はい、頭を玄関側に傾けて~?
パタパタパタ~っと。
そして~、帽子を取ってぇ……
はい、お疲れ様でしたっ!
【 頭を撫でる 】
さ、あと少しで朝ごはん出来るから、ね?
席に着いた着いた!
ん~、なぁに……って、おっとと。
もぅ、いきなり抱き着いてくる来るとか、びっくりしちゃうじゃん。
「外出した時のお約束」って……雪かきして来ただけでしょ~?
はいはい、分かった分かった。
雪かきも立派な外出ですね~、よしよし。
ほーんと、子どもみたいなんだから。
寂しがり屋でアタシの胸が大好きな、おっきな子ども。
大丈夫大丈夫。
アタシは何処にも行かないから。
ずっとキミの傍に居てあげるから。
だからキミもアタシの傍から離れちゃダメだよ?
アタシの日常は、キミが居てこそなんだから。ね?
はーい、よくできましたっ!
えらいえらい。
【 もう一度頭を撫でる 】
さ、新年初の朝ごはんはお雑煮だよ~?
それも、キミの彼女スペシャル!
アタシの愛情た~っぷりだから、ね?
うん!
一緒に食べよっか!
〈 可能ならエコーありで 〉
(明けましておめでとう。今年もアタシたちにとって善き一年でありますように。振り返ってみて「なんだかんだ良かった」って言える、そんな一年になりますように……)
年始の一幕 綾雛 柚綺/梅雨華 @ayahina_tsuyuca-ajisai
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