【問三】何故、『好きだよ』と書いたのでしょうか?
季節は冬になった。
僕は学校の中庭を掃除する係だ。
もうそろそろ冬休みだなぁ、と期待に胸を膨らませながら乱雑に
掃除終了のチャイムが鳴り、教室へと戻る。
僕は自分の机にある違和感を覚えた。紙切れが置いてある。何だろう?とその紙切れを見てみた。
『好きだよ』
何なんだこれは…!!僕の心にイナズマが走った。これは重大事件ではないか!!犯人はー。
ふと今までの事が脳裏をよぎる。
と、机の端に見覚えのないシャーペンがあった。ピンク色で可愛い兎のようなキャラがプリントしてあるシャーペン。
あーあ。可哀想に…犯人は重大な証拠を残して行ったようだ。
とりあえず、僕にこんな真似が出来て可愛いペンを使う人。うん!もちろん、奈世さんしかいない。僕は彼女のところへズカズカと向かった。
「どーしたの?」と少し驚いた表情の奈世さん。まさか今来るとは思わなかったのだろう。取り巻きの女子は何故か目を輝かせていた。
「こ、これさ、僕の机にあったんだけど奈世さんのかな?」あまり喋らない女子もいたので無駄に緊張してしまう。
「え!あ…え?いや、全然私のじゃないって!!何で私のだと思ったの?あ、あとだってほら!これ!」と一本のシャーペンを見せてきた。それは可愛い兎のキャラの相方的存在がプリントされたシャーペンだった。「私こっちが推しだもん!ねー!」と彼女は友達の肩に手を回した。その友達は意味ありげな笑みを浮かべ「ねー」と言うのみであった。
今日の奈世さんは何か余裕がないように感じた。
帰り際、消しゴムが瀕死だったので学校近くの文具屋に立ち寄った。僕の好きな会社の消しゴムはどこかと探していると、見覚えのあるシャーペンを見つけた。今日、机にあったシャーペンだ!ん?しかもこれ奈世さんの持ってたやつとセットで販売されているではないか!
今日の彼女の余裕の無さ、セット販売のシャーペン、証拠は揃った。犯人は奈世さんで確実だろう。でも、何故こんな事を?
「何故でしょーか?」奈世さんがこの場にいればこう言うだろう。
【徳野、問三の答え】単なる悪戯だろ!
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