「未生の卵」この言葉が詩そのものですね。
そのタイトルだけで、次から次へと想像が蔓をのばしてゆきます。
作者からの返信
特に卵は、
詩心をくすぐられますね。
内容は厳しいのですが、
文体は軽いタッチなので、
読みやすいかなと思います。
コメントありがとうございます。
編集済
(久々に☆3だったので、掌編書いてみます。:卵へ告ぐ、闇からの声)
ンモーンモー。アタシは、乳牛のベベ子……と呼ばれていた、牛の亡霊だモー。
ちゃんと名前がついた存在だったという事が、未生の存在との違いだモー。
そんで、アタシと仲間は「BSEだか口蹄疫だか分からん疫病」によって、根こそぎ埋められてしまいましたモー。
人間基準のアニマルウェルフェア(?)のある畜舎だったらしいけど、そんなの牛には分からんモー。
他県の畜舎で起きた火災では「調理されてもいないのに、丸焼きになった仲間」もいるらしいモー(畜舎のオッサンが、そう言っていたんだモー)。
ほほう、キミは人間に食べられるのが生きがいだったモー?
でもアタシたちは⋯⋯雄牛の種をぶち込まれて妊娠して、出産した仔牛とは引き離されて、ひたすら牛乳を出して。
生きている限りそのサイクルの繰り返しですモー。戦前のニンゲンも、そうだったらしいけど、今は違うらしいですモー。
まあ、出産はメチャ苦しいし、日々の搾乳も(機械の動作が)痛いけど⋯⋯それでニンゲンの役に立つなら、仕方ないと思ってたンモー。
飼育員達は、寝ずに働いてくれているし、こっちも働かないと悪いと思ってしまうんだモー。
もう仔牛を産めなくなったら⋯⋯母さんや姉さんと同じく「眉間に銃を撃たれ、頸動脈を切られて失血死して、牛肉加工」される予定だったモー。
それで、家族の祝の食卓に「すき焼き鍋」として。または自殺前の人が食べる「ステーキ」として、並んでたかもしれんモー。
⋯⋯まあ疫病のせいで、それも叶わなかったけどモー。卵に同情するブモオオオォ。
ただまあ、それはある意味、ニンゲンの卵⋯⋯卵原細胞や卵子も同じだモー。
ニンゲンの胎児の外性器が確定した時点で⋯⋯その女児の体内にある(注:母親の体内ではない)卵原細胞は600万。
生後0日の女児が持つ卵原細胞は200万、思春期で初潮を迎えると30万。
ニンゲンの月のものの回数から計算して、生涯の排卵数は500。
結論:女性一人あたり、消え去る卵原細胞の数は5900500個もありますモー。
キミは卵原細胞から無精卵になれただけ、まだ運があるかもしれませんモー。
一方「弾圧された香港若者が、抗議デモで投げつけた大量の卵」「沖縄の不良グループが、警察に抗議するために投げた卵」になったかも知れませんモー。夏目漱石「坊っちゃん」のクライマックスに投げるなら、まだ浮かばれたかモー。ンモーマジで嫌だモー。
⋯⋯あ。アタシに種を提供した雄牛(ミノタウロス)が、あっちで待ってますモー。
自己都合で動物を増やしたり、駆除したりするニンゲンに、ここまでしてあげなくても⋯⋯いいような気もしていますモー。
キミも土の下を抜け出して、いつか「飛べない鶏の羽」を打ち破り、また会えることを祈ってますモー。
ああ、アタシの乳とキミが合わさり「チーズ牛すき鍋」になれば良かったのにモー。モー⋯⋯モー⋯⋯ンモー⋯⋯
(天からの声は、ここで途切れている)
作者からの返信
☆3つの評価、
嬉しくて飛び上がりそうでした。
殉教@公共の不利益さんの
「ひなりん」のリライトに影響されて、
ミショウノタマゴという妖精という文言を、
本文に入れてしまいました。
そして今作にも掌編をご寄稿くださって、
嬉しい限りです。
「チーズ牛すき鍋」のオチが素晴らしい。
とにかく、お世話になりっぱなしで、
ありがとうございます。
卵 核よね。
作家ならではの広がりと ちょっと勉強になっちゃう言語
私には出来ないけど そこが好きなのよね。
後は 愛情がある。希望もある。
悲しみを最近は書くことが多いのかも知れないけど
実際は 愛を感じるのよ~ 好き。正直に。
◎ あけまして おめでとうございます!!!
未生って言うのが
とても ああ 今から始まる のよと 思える言葉で
終わりが モノローグだから 希望あるとことか 素敵ね♡
今年も楽しみにしています。 改めて ファンの一人!!! きゃぴ♡
作者からの返信
タイトルが難しいかなって、
自分でも思うんですけど、
いろいろ考えた末に、
未生の卵のモノローグ。
伊藤さんの言うように、
卵ってのが、
イマジネーションが膨らんだんですよ。
命の源ですね。
あと、あけましておめでとうございます。
今年もよろしくお願いします。
ちょっと堅苦しいかな。
あと何作か応募予定です。
レビュー感謝です!
哀れですよね、鳥インフルエンザで殺処分されるニワトリさんたち。
あれは生き埋め?ガス?
つい最近、愛知県の養鶏場で火事があって、10万羽が焼け死んだそうです。
それも熱かっただろうなぁと。
生まれてくるはずの卵さんの気持ちになって書いたこの作品、哀しくて切ないお話でした。
作者からの返信
哀しいですよね。
殺処分という言葉の冷酷さにも、
ゾッとします。
しかも毎回、何十万羽という単位。
合掌。