無個性大学生による現代資格戦記

@kurumi20030403

第1話 モノクロームな日常

鳴り響く8:30のアラーム。本来は9時からの必修科目の1限に向かうにはもう起きなくてはならないのだが、一向に起きるつもりはない。「どうせ友達もいないし、この時間に行っても前の方の席しか空いておらずスマホもさわれないし、それならまぁ寝てたほうがましだろ。あれ出席回数大丈夫だっけ」そんなことを朧気な脳で考えつつ、めんどくさくなって考えるのをやめ再び深い眠りにつく。そんな怠惰な俺の名前はこうへい。京都の某有名私大に通う大学1回生だ。親の勧めで中高一貫校に通い、親の勧めで塾に通い難関国公立を受験そして失敗し、現在は滑り止めの私立に在籍している。子供の頃からそうだ。親の言うことを聞いていればとりあえず、よほど間違った方向にはいかないし、親はよろこぶし、もし失敗しても親に責任転嫁できる。そんな思考をして「聞き分けの良い子」を演じてきた。その結果たいした主体性も意思も持たず、社会に出るまでのモラトリアムと大卒資格を得るためだけに、中途半端に賢いといわれる大学に進学し、案の定目的意識もなく1回生の秋学期の授業がはじまる頃まで何もなさずただ1日を寝てゲームして浪費している。というのが大まかな俺の略歴だ。1春に5月病(自称)にかかり7月まで長引いたため、単位は半分も取れなかった。さすがに再来年の就活を考えると秋学期は授業を春みたいにポンポンと飛ぶわけにはいかない。だがやはり周りのサークルや恋人友人関係全て上手くやってキラキラしている同級生をみているとひどい自己嫌悪に落ちるため、授業に出たくない。まあ次の授業は一般教養だし最初のオリエンテーションだから飛んでもいいだろ…そう思って家から電車で30分のゲームセンターへ向かう。飽き性の俺にしては珍しく、中2のころから洗濯機型のゲームをずっとやり込んでいる。暇さえあれば週2でずっとゲームセンターでこれをやっている。ゲームはいい。自分の今までのやり込みが反映されて目に見えてスコアが上がっていく。そんなこんなで今日も今日とてゲーセンで2000円ほど費やし、帰りに新作のラノベでも物色するかと本屋へその足で向かった。しかしお目当ての新作は既に売り切れており、なんだかわざわざ来たのに損をした気分になった。せっかくだしたまには学習書コーナーでもみにいって賢い大学生のふりでもすっか。そう思って実用書コーナーへ気まぐれに足を運んでみた。そこにはたくさんの種類の資格学習書が置いてあり、有名所の司法試験や公認会計士からあまり聞かない証券外務員やG検定など様々あり珍しく興味をそそられた。そこで1冊の資格書を取ることになる。これが以降の人生における俺の大きなダーニングポイントとなるとはつゆ知らず…。

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