~∞~夢宇幻
目が覚めると
ぼくは空になっていた
この星をやさしく抱く空に
すると
ぼくの感覚が広がり
幸福な一体感そのものになる
風や大地や
水や雲や
生きとし生けるものの
それぞれのうたを聴く
無限に響き
重なり合う
まさに劇的な生命のきせき
大気をまといながら
この星の美しさと対面すること
その大きな喜びは
永遠なる口づけのように
この星をやさしく包む
やさしく抱きしめる……
生命の賛歌は教えてくれる
”すべてはひとつである” と
そうして ふと気づくと
旅する雲から
身を震わす雨粒を見つけた
”さぁ 行きましょう”
”いつか また お逢いいたしましょう”
旅立ちを迎えた雨粒が
かすかな光を放ち
一心に落ちてゆく
喜びの中を落ちてゆく
あぁ 大いなる喜びの中を
そして 大気へと放出される大地の声
「ようこそ あなたを待っていました」
はじけあう光のリズム
平安と幸福のやさしいメロディー
絶対的な安心感が広がっていく……
その歓喜にみちた音が遠ざかるにつれ
光が次第に小さな円になり
ついに闇となった
次に目が覚めると
ぼくはどんな場所にいるだろう?
ぼくはいつかあの雨粒を
この身に迎え入れて
ぼくも奏で合ってみたい
あのかろやかな わらいの中で
もしもそのとき悲しみ包むなら 慰めの音色にしよう
もしもそのとき喜び溢れるなら 祝福の音色にしよう
この祈りが叶いますように…
目が覚めた
ぼくはぼくになっていた
あの祈りが少し叶っている
愛する人を抱きしめながら
目覚めた朝だった
夢雨幻~∞~夢宇幻 ヒノカ・ヒミ @HinokaHimi
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