第5話 後日談
「今日からここでバイトすることになりました。
あの勝負から二か月後。大学受験に専念するためシフトを減らしてほしいと相談をしたところ、
「お前、よくここ選んだな。ウチの店長、あん時『首吊る!』って騒いで大変だったんだぞ」
「え?どうして?」
「なんでってそりゃお前・・・」
あの時店長から言われたことをまんま伝える。飲食店の生存率やら食い逃げの再現性やら。
「あれ?でも僕、最初に来た時に、もう来ないですって言ったら、ミカさんにタダで良いから1回だけ真剣勝負しに来てほしいって頼まれたんだけど...」
「えっ」
ミカさんを見る。ミカさんは不思議そうな顔をしている。
「もしかして言った方がよかった~?」
俺、危うく前科がつくところだったんですけど!?
「それで?ハードルは跳べるようになりそう?」
「ああ。まだスムーズじゃねぇけど跳べるようになった。大学に入れたら陸上部でハードルやるつもり」
「そっか。じゃあ大会で勝負するのを楽しみにしてるよ」
「説明は一通り終わったからロールプレイングをしよう。俺がお客様をやるから
仕事を教え終わるとロールプレイングに入る。ロールプレイングとはいえ、実戦で得られる経験値は大きい。
「いらっしゃいませ。ご注文はお決まりでしょうか」
俺はあらかじめ用意していたセリフを言う。
「韋駄天サンドイッチをひとつ」
右の口角が上がる。
「ずっとリベンジしたいと思ってたんだよね。ルール説明は別にいいよね。すぐリストバンドを持ってくるから待っててよ」
「食い逃げよ~」ミカさんの声と
食い逃げカフェにようこそ。今日もお客様のご来店を心よりお待ちしております。
食い逃げカフェにようこそ! 31to73 @31to73
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