助けて

大学の友人たちと飲み会をしていた、その帰りの事です。

飲み会の終わりにはもう深夜で。

私たちが帰り道を雑談しながら歩いていたときです。

友人の一人が

「なんか聞こえない?」

と言い出しました。耳を澄ましてみると確かに高い声?が聞こえてきました。

恐らくそれは赤ん坊の泣き声なのだろうと思いました。

その声の出所を探してみると近くのごみ捨て場に行きつきました。

ゴミ袋が山積みになったごみ捨て場。どうやらその中から声は聞こえているようです。

「もしかしたら赤ちゃんが捨てられているのかもしれない、私たちで見つけて警察に保護してもらったほうがいいだろう」

といいながらがら友人はゴミ袋をかきわけはじめました。


そのときのことでした。

ごみ袋の山の中から異様に長く赤黒い腕が何十本もその友人のほうに伸びて、掴みかかっていったのです。

そのうちの数本が私たちのほうへ向かってきたのをみて私たちは発狂して彼をおいて逃げてしまいました。


それ以降、彼を大学で見ることはありませんでした。


今でも時々どこかからあの赤ん坊の泣き声が聞こえるような気がするのですが、

もちろん聞こえないふりをしています。


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