第6話』似たもの同士
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**小説『サスティナブルEmotion』似たもの同士**
腰を抜かして床にへたり込んだ私たちに、篠原先生は苦笑しながら手を差し伸べてくれた。
その手を取りながら、私は恐る恐る尋ねた。
「あの……先生が、なんで私たちの動画を?」
先生は、照れくさそうに頬をかいた。
「いや、YouTubeのおすすめに出てきたサムネイルを見てさ。なんか見た目が似ているな、と思ってクリックしたのがきっかけなの」
「え? 似てる?」
私がきょとんとしていると、横にいた詩織がハッとした顔をして、私と先生を交互に見つめ始めた。
「あ……!」
私のショートカット。
先生の黒髪ショートカット。
私のちょっとボーイッシュな雰囲気。
先生の「僕」という一人称と、凛としたパンツスタイル。
詩織の視線が、私と先生の間をものすごいスピードで往復する。
「……似てる。超似てる!」
詩織はいきなりお腹を抱えて大爆笑し始めた。
「あははは! 確かに! 絵里奈と先生、並ぶと姉妹みたい! いや、兄弟!? だから絵里奈、一目惚れしたんじゃないの~? 自分大好きだもんね!」
「ちょっと詩織! うるさい!」
私が真っ赤になって抗議すると、先生も「ふふっ」と肩を揺らして笑った。
「他人とは思えなくてさ。つい、親近感が湧いちゃって」
憧れの作家さんと私が似ている?
そんな夢みたいな偶然に、私の心臓はさっきとは違うリズムで高鳴り始めていた。
(続く)
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