第4話 魔物との遭遇

 この異世界生活を始めてから、1週間が経った。朝起きて、顔を洗って、歯ブラシがないのでめっちゃ念入りにうがいをして、リルゴを食べて、うがいをして、散策して、リルゴを食べて、昼寝して、起きて、ぼーっとして、リルゴを食べて、寝てまた起きる毎日。

 流石に1週間も同じ物を食べると、飽きてくる。日中もめちゃくちゃ暇。だから今日は、ちょっと遠くまで散策してみることにした。新しい食べ物も見つかるかも知れないしな。

 朝起きて、顔洗ってうがいして、リルゴを食べた。こっからお昼ご飯までは時間がある。早速出発するか。

 一応、リルゴをいくつかもぎ取ってアイテムボックスに入れておく。もしかしたらお昼ご飯までに帰れなかったりするかも知れないからな。


 しゅっぱーつ。


 家の周辺はもう既に散策してある。ここから30分くらい行くと、未知のエリアに踏み込む事になる。何かダンジョンの未到達エリアに踏み込むみたいな言い方だけど、実際はただの散歩みたいなもんだ。


30分後えひゅーもーめんとれいたー


 さて、この辺から来たことないエリアだな。といっても、特に代わり映えしないただの森だな。もうちょい進んだら何か変化あるか?


一時間後えひゅーもーめんとれいたー(気に入ってる単語)


 なんでここまで来てもなんも変わんねぇんだよ!まじで方向感覚失うくらい変わんない景色だな!あれ、これ帰れなくなったりしないよな?スキル使えばここにも家召喚出来たりするのか?試してみるか。


「【家召喚マイハウス】!」


ガシャガシャガチガチどんどんどん


⋯⋯召喚できちゃった。やべーよこのスキル。やっぱこれチートスキルだった?無双始まっちゃう?


ざわざわ。

!?


「なんだ!?」


そこにある草むらから音がする。


「か、鑑定!」


―――――――――――――――――――――――――――


レッドウルフ

危険度 B 


赤色の皮と同色の目が特徴的。

爪や牙を使って攻撃する。足がとても速い


―――――――――――――――――――――――――――


 ヤバイヤバイヤバイ!!

 俺は召喚した家の中に逃げ込む。あれ?でもこれよく考えたらやばくね?家は大半が木で出来ている。壁は材料節約のためにまぁまぁ薄めに設定してしまった。おそらく破られるのは時間の問題だろう。


「ヤバいヤバい!!何かないか何かないか⋯⋯そうだ!」


 俺は爆速でステータスを開いて、その一点をタップする。

 HP。


―――――――――――――――――――――――――――


HPを消費して購入可能な家の機能


食器自動追加


生活必需品自動追加


食料自動追加


―――――――――――――――――――――――――――


そのたくさんある項目の中に―――見つけた。


―――――――――――――――――――――――――――


【魔法障壁】 家を守る透明な魔法障壁を追加する。空気中の魔力を使うため、空気中の魔力がなくならない限りは壊れない。自分の魔力を使って障壁を張ることも可能。


必要HP 25


―――――――――――――――――――――――――――


 もちろん俺はそれを爆速で購入。早速障壁を展開する。


 その数秒後⋯⋯


どんどんどんどんどんどんどんどんどんどん!!!!!!!

 ひぃぃぃぃ!!これ大丈夫か!?破られたりしない!?


―――――――――――――――――――――――――――


 20分程すると、音は消えた。

 窓からそーっと覗いてみる。いない。

 ビビったぁ〜〜〜。今回はまじで死んだかと思った。


 魔物との遭遇で心身ともに疲弊した俺は、お昼ご飯のリルゴを食べると、いつの間にか寝てしまっていた。

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2026年1月1日 10:00 毎日 10:00

異世界召喚されたけど家でだらだらする 夏のぶどう @NATUNOBUDOU

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