第3話 家を作ろう
「ちょっと散策してみるか」
何すればいいか分かんないし、森を散策してみることにした。どこまでも見渡す限り森で、木の密度はそんなに多くない。足元には草が生えていて、そんなに長くはない。木の高さは4、5メートルくらいで、枝には実もなっている。今の季節は秋の様だ。
「マジでどうしよう」
このままだとそのうち飢えて死ぬんじゃ⋯⋯?何か解決策はないか⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯そうだ!
「ステータスオープン!⋯⋯でいいのか?」
ブォン
マジで出てきた。
―――――――――――――――――――――――――――
【
職業ジョブ 【
スキル 【鑑定】 【アイテムボックス】
固有スキル 【
魔法適正 Z
【ステータス】
力 10 筋力 10 魔法出力 5000
敏捷性 10 速力10 魔法強化 0
防御力 10 物理耐性8 魔法耐性5
―――――――――――――――――――――――――――
「よし⋯⋯使ってみるか。【
⋯⋯何も起きない。代わりに頭の中に声が響いてきた。
《【
「なんだこの声」
《スキル使用のためのサポート音声です。》
なるほど!そんなものがあるのか。
「聞いたらなんでも答えてくれるのか?」
《律様が所有しているスキルのことなら》
「じゃあ初期状態について教えてくれ」
《初期状態とは、家を召喚するために必要な、家の最初の状態の事です。主に家の大きさや間取り、内装外装を設定します。》
「なるほど。どうやって設定するんだ?」
《ステータス画面にある
やってみるか。
ポチッ
―――――――――――――――――――――――――――
現在使用可能な素材の量 5000
この設定で必要な素材の量 0
HP 50
家の大きさ___
詳細はこちら
―――――――――――――――――――――――――――
「詳細はこちらっていうのはなんだ?」
《現在外装に使える装飾の種類や室内に置ける家具の種類などさらに細かく設定ができます。》
「じゃあHPっていうのはなんだ?」
《HP《ハウスポイント》といいまして、装飾や家具の購入、家に新たな機能をつけ足すことができます》
ふむふむ。新たな機能ってのは気になるが、まぁ後ででいいか。はやく設定終わらせて家作んないと野宿になるしな。早速設定していくか。
「よし!設定完了!」
すぐ終わらせるつもりだったが、あーでもないこーでもないってやってるうちにめっちゃ時間経ってたな。でもその分いい出来になったはずだ。
「家を建てられそうなちょうどいい更地も見つけたし、早速⋯⋯⋯⋯【
おお!
何もないところから木が組み重なってどんどん家ができていく。
ガシャガシャガチガチどんどんどん
やがてそこには立派な家が建っていた。
「俺の設定した通りの家だ!」
改めて見るとすげー不思議だな。さっきまで更地ところにこんなに立派な家が建っている。
「中に入ってみるか」
内装も俺が設定した通りに出来上がっていた。
ドアを開けてまっすぐ進むと、テーブルがあり、さらにその奥にはキッチンがある。キッチンには冷蔵庫と水道、そしてガスコンロがある。冷蔵庫にはまだ何も入っていない、テーブルを左に進むとドアがあり、トイレとお風呂につながっている。キッチンの奥にはもう一つの部屋があり、そこにはベッドがある。
水道やガス、冷蔵庫とかどうやって動いてんだ、とか思ってサポート音声に聞いてみたけど、水道やコンロに描かれている模様がそれぞれ違う魔法陣になっていて、空気中に散らばっている魔力を使って動いているらしい。
「ひとまず家は完成したから、後は食料だな」
木になっていた実は食べられるだろうか?そうだ、鑑定してみるか。
実はどこかなーっと。あ、あった。
木に登ってリンゴくらいの大きさの実をもぎ取る。
「鑑定」
―――――――――――――――――――――――――――
リルゴの実
甘さがあり、とても美味しい。熟している。
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「お、食べられそうだな。」
あと2つくらいもぎ取ってから家に戻る。キッチンにある水道でさっと洗ってからかじる。
シャクッ
「甘いな」
リンゴ見たいな説明文だったけど、リンゴよりも甘さは強い様だ。持ってきた3つを全部食べ終わったころにはもう暗くなっていた。
多分普段ならまだ起きてるだろうけど、やる事もないし、明日に備えて寝るか。
俺はベッドに横になり目を閉じる。
おやすみなさーい。
―――――――――――――――――――――――――――
ちなみに魔法は使えなくても魔力はあるので何かに魔力をこめたり、誰かに魔力を譲渡したりはできます。魔法出力は一度に放出したりこめたりすることのできる魔力量のことです。
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