第二話 チートスキルを選択しろ!
目が覚めると、俺は真っ暗な世界に横たわっていた。
向くりと体を起こす。
何処もいたくない。
どうやら死んでしまったようだ……
命などは惜しくはない。
しかし――せめて美幸と1回だけでも良いからして見たかった……
あのオ〇ホール…
未だかつて無い快感だったらしい……
美幸の名器を味わえず死ぬとは……
それだけが心残りだった――
「ねぇ、感傷に浸ってるところ悪いんだけどさ…
私、人の心が読めるからとりあえずキモイんだよね。」
突然声が聞こえ、俺は振り返ると――そこには1人の女性がいた。
それで俺は察する。
「異世界転生か?」
俺が聞くと女性は一瞬驚いた顔をするが、機嫌が良くなったのが分かる程笑顔になった。
「そそ。 最近はこの展開、みんな受け入れるのが早くてありがたいわ~。
"テンプレ"って言うんでしょ?」
「まぁな、車に跳ねられる所から既にテンプレは始まっていたんだな?」
「えっ?」
俺の言葉に女神(?)がきょとんとする。
「なんだよ?」
訝し気に女神(仮)に聞く。
「あなた…… 車じゃないわよ? 避けてたじゃない?」
「はっ? じゃあ俺の死因は?」
「あなたは三輪車に引かれたショック死。
近所の子どもにいらないトラウマ植え付けて、エロゲぶちまけて勝手に死んだの。」
「えええ……」
流石の死因に俺も凹む……
そんな俺を見て大爆笑している女神が心の底からムカついた――
「…で? 異世界転生って言うからには何かしらのチートスキル貰えるんだよな?」
「えっ? ああ、うん。 このリストに書いてるよ~!」
言うと女神(仮)が大きなリストを見せて来た――
・オールブレーク 触れたモノを全て破壊するチートスキル
・オールスコープ 全てが透けて見えるチートスキル
・メイクフューチャー 1時間後の未来を書き換えるチートスキル
…
……
………
チートスキルのリストはありきたりなモノばかりが羅列していた。
「どぉ? このオールスコープとかはレジ袋に変なの入れてたあんたに向いてる気がするんだけど?」
この糞女神(糞)がクスクス笑いながら言ってくる――
本気でムカつく!
「このスキルって貴女が作ってるんですか?」
「えっ? うん。 そうだよ?」
自慢気に答える女神(素)。
俺はワザとらしく深くため息を付いた。
「何よ!!」
そんな俺の態度に機嫌を悪くした女神(面倒くさい系)が文句を言ってきた。
「全部ありきたりですね。 あんた創作舐めてるでしょ?
"テンプレ"使うのは構いません。
だけどね、テンプレはあくまでツールであってゴールじゃないんですよ。
似たようなもん乱成したって、同クオリティーのコピーしか生まれない。
毎回、見覚えのある"新作"に付き合わされる人間の気持ちを考えた事あるんですか?
読者はテンプレが好きなんじゃなくて、テンプレを料理した作者が好きなんですよ。」
女神(ビッチ)の酷い態度も相まって俺の毒もいつもよりキレている。
このままこの女神(馬鹿)を泣かせる自信すら出て来た――
「何よ!! じゃあ、あなたがスキル作れば良いでしょ!!」
しかし、もう女神(泣)は泣いていた。
「はぁ? 何言ってんだよ? お前の仕事だろ――」
「もうどこか行って!!」
俺の言葉を待たず、女神(逆切れ)は俺を異空間へと飛ばす魔法陣を召喚。
その魔法陣により俺は異空間へと飛ばされていった――
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