2人目 封禄桐璃

「・・・お待ちしておりました。シャルラフィッツ公。」

お待たせして申し訳ない、封禄桐璃(ホウロク・トウリ)君。

「ところで、こちらの方々は?」

おっと、紹介が遅れました。彼らは、この地を私と共に回っていただく、観光客の皆様です。

「・・・なるほど。では早速ですが、この木の説明を。俺の背後にあるこの木は、ドゥベルグの木と呼ばれています。深く根を生やし、暖かい時期になると丸く黄色い実がたくさん成る木で、シャルラフィッツの住民たちにとってなじみ深い木と言われています。」

しかし、いつ見ても随分と大きいですね。ぱっと見ただけでも三十メートルはありそうです。封禄君十七人分ぐらいでしょうか。

「ええ、俺の身長は百八十なので、そのぐらいの高さでしょう。」

それにしても、風もないのに元気に揺れていますね、まるで独りでに動いているかのように。まさに木が生きている証でしょうか。


「ん?何処かで地響きでも起きたか?」

ええ、今、ズシンという音が聞こえました。もしかして、彼が目を覚ましたのでしょうか。

「間違いないでしょう。あいつが日の光を浴びようとして、外に出た合図ですね。」


それでは皆様、その音の主の下へ参りましょう。

「・・・くれぐれも、危険そうなものには近づかないように。命の保証はできないので。」

ご忠告、ありがとうございます。では皆様、足元に気をつけて参りましょう。


え、何故彼の名前が、横文字ではないのかって?

この地は、複雑な色が混ざり合っている地であるからです。皆様が住まうトコロと同じように。

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