第3話:噂の生徒会長


今、俺たちは入学式のため学院に向かって歩いている


「ねぇねぇ、今日の朝のニュース見た?」


いつも通り、3人で会話をしていると愛奈がそう切り出してくる


「見たぜ!!なんかここら辺で通り魔殺害事件が起きたんだろ??

 確か、犯人は首と胴体が切断されていたとかって報道されてたな!!」

「へー、ここら辺でもそんな事件が起きるんだね」

「ちょっと!!夏樹!!自分の地域のことなんだからしっかりしてよね!!

 いつ私たちの誰かがその犯人に襲われるかと考えたら夜も眠れないわよ!!」


清政が興奮気味に喋り出し、愛奈は「はぁー」とため息をつきながら呆れ顔で話してくる。仕方ないやん!実際ガチで興味ないし…


俺がそんなことを考えてるのを愛奈は気づいているのかジト目で見てくる…

だが、そんなことお構いなしの清政は興奮気味に話を続ける


「しかもしかも!!この事件犯人の情報がいまだに掴めてないって!!殺された二人組の男のどちらかは異能を使って抵抗した痕跡があったらしいけど、犯人の異能の痕跡が少しも残ってなかったらしい!!異能を使った相手に異能を使わずに勝利するとかとんでもねえよな!!」

「何をそんな嬉しそうにしているのよ!!異能を使わずに戦って勝つとかとんでもない化け物犯罪者じゃない!!ほんとに怖いからやめてよ!!」

「犯人すげぇ〜」


俺たち異能力者は力を行使すれば少しだけその場にオーラの残穢が残る

そこからどんな異能かを考察し、選択肢を絞り込むことで犯人の調査を行なっている

だが、異能力者はどんな形であれ相手から身を守るためにいつも薄いバリアを張っている。そのバリアの強度は通常の刃物でも傷がつかず異能を行使すれば簡単に突破することが可能だ。つまり、異能を使わずに相手を殺すことはまず難しい

だが、ここまでの情報を掴むとか情報の伝達が早いな。流石と言うべきかな?


「まぁ、そんな辛気臭い話より学院についての話をしようぜ!お前ら学院に行ったらまず何したいとあるか?」


((お前からその話始めたんだろうが!!))


そう思ったが口には出さない…そんなこっちの気持ちを知りもしないで清政がまた喋り始めた

「俺はやっぱり、学院最強と呼ばれている生徒会長に会ってみたい!!」

「…最強?」

どうでもいい話ならスルーしようと思ったが最強と聞けば興味は出てくるなぁ

「そうそう!!何でも異能が確か同じ見た目で同じ力の自分をもう1人作り出す【分身】らしいぜ!!」

「分身…?」


どう考えても、分身の異能=最強には結びつかない


「どうして分身の異能だけで最強になれるの??」


俺が感じていた疑問を愛奈が代わりにしてくれた


「いや、あくまで異能はおまけらしい!本当の強さは卓越した格闘技にプラスして闘いに用いる刀らしい」

「「刀?」」

「あぁ!!あの人が使う刀はある力が備わっているらしい」

「なんだよその力って」


質問をすると清政の目は真剣そのもので話を続けた


「何でも…異能の力を倍にして相手に弾き返す 妖刀 幻魔げんま と言うらしい。その刀は昔に鬼すらも斬ったとされるらしいぜ?」


「「えっっ⁉︎」」


何?妖刀だと…!!しかもあの五代妖魔剣ごだいようまけんの一振りだと…

おかしいぞ…なぜそいつがその刀を持っている…

あれは由緒正しき家系の神楽坂一族が保管していたものだ

だが、あの事件以降その5本全て持ち去られていた……


ますます、あの学院は調べないといけないな


「なんでその生徒会長が妖刀?って刀を持っているのよ」


愛奈がまた質問をしてくれた

そうだ…俺もそれを知りたい


「いや、俺もそこまでは知らない」


うーむ、こいつが嘘をついているとは思えないし学院に到着次第、その最強の生徒会長とやらと接触をする必要がありそうだな






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