放課後ピアノクイズ(推理編③)
迷わず③の狭間さんを選んでいた山田。彼は小さく頷いてから理由を語り始める。
「宗太郎と
「狭間さんだって実力的には厳しいんじゃないのかな? それに彼女だってクラシックしか弾かないでしょ?」
「
「山田も結局のところ想像に頼っているよね。ボクは狭間さんにあの曲は弾けないと思っているけど……さて、最後はマロンちゃんの番だね。なにか言い残すことある?」
僕だけがすでに敗者認定を受けていた。しかし僕だってなんの勝算もなく石垣さんを選んだわけじゃない。決して『罰ゲームで告白させられるなら、一番好きな石垣さんを選ぼう』という理由だけで彼女を選んだわけじゃないのである。
***
僕が④の石垣さんを選んだ理由を説明する。
「放課後のピアノ。一人ずつ弾いていると決めつける理由はないよね。連弾しているのかもしれない。石垣さんだって、逆茂木さんとかに手伝ってもらえば弾けるんじゃないのかな」
「…………」
連弾の可能性を考えていなかったであろう──名推理を披露したばかりの三人が黙ってしまう。僕も石垣さんを選んでいなければ、こんな理由を思いつくことはできなかった──要するにこじつけの理由であるが、結果としては良い答えになったと思う。
「連弾の発想はなかったな……だからといって石垣が弾いている理由にもならないが。しかし可能性というラインにまで乗せてきたのは立派なものだ」
宗太郎と山田がうんうんと頷いている。一方、
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます