第9話 妻の友人
班目の助言を受けて、義母に連絡をとった。
「お義母さん、千草が入院していることを親しい、友人には知らせておこうと思って。連絡がつかないと心配する人もいるかと。僕は、会社で知り合ったので、学生時代の友人は面識がなくて。学生時代に、特に仲のよかった人とかいますか?」
「壮太さんの言うとおりだわ。そうねえ。大学時代は、
「その高山さんは、どちらにお住まいですか?」
「東京よ。割と近くに住んでいるとか、会社が近いとか言ってたから。」
「分かりました、調べて連絡をとってみます。ありがとうございました。」
スマホの電話帳を見ると、『高山利加』という名前が見つかった。結婚式のアルバムを出して、はさんであった座席表にも名前があった。披露宴にも招待する仲だから、詳しい違いない。
妻のスマホから、電話をかけた。
「もしもし、千草?ひさしぶり。」
「高山利加さんでらっしゃいますか?」
「え?は、はい、そうですけど。」
「私、深山と申します。千草の夫です。」
「ああ、それで。なぜ、私に千草の電話から、ご連絡を?」
「実は、妻の千草が交通事故に遭いまして、それでご連絡を、と思いまして。」
「だ、大丈夫なんですか?千草は?」
「あの
「はい、知っています。ニュースで見ました。」
「そのバスに千草は、乗っていて事故に遭ったんです。命に別状はなく、ケガも両手を骨折しましたが、順調に回復しています。」
「ああ、よかったぁ。」
「ところが、事故で頭を強く打ちまして、現在、コミュニケーションが取れない状態なんです。」
「あの、意識不明とか?」
「いいえ。意識もあるんですけど、うまくしゃべれないんですね。事故のショックもあるかもしれません。それで、少し高山さんにお聞きしたいことがありまして、時間をいただけませんか。」
「はい。構いませんけど。」
「では、高山さんの指定した時間と場所に伺います。そうお時間は取らせません。」
「分かりました。では、土曜日の10時、**駅の前の珈琲店でどうでしょう。」
「ありがとうございます。感謝します。」
よし、ここが突破口になってほしい。壮太は、千草の友人の話に期待した。
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