第27話 麻里を取り戻せ!2
広大は、毎日須藤とLINEでやり取りを続けるうちに、その平和主義と優しさを無意識に発揮していました。彼は、須藤を責めるのではなく、理解しようと努めました。
広大
麻里、、須藤さんのこと仕事できるし気がきけるひとって聞いてました
須藤
そうなんですか、、
広大の言葉は、須藤の自己肯定感を刺激しましたが、続く言葉は、須藤の心に全く別の感情を呼び起こしました。
広大
でも麻里のこと、好きなの俺わかります。。 それくらい麻里が愛されてるのは俺も誇りに思います
広大は、計算だとかで須藤とこのように接していないのです。彼は心から、妻がこれほど深く愛されていることに、嫉妬ではなく、誇りを感じていました。
この広大くんの**「人間性」**は、須藤の心を打ちました。須藤は、自分が長年こだわってきた「容姿」「才能」「地位」といった優位性が、麻里が広大を選んだ理由ではないことを、初めて理解し始めました。
麻里が多田広大を選んだ理由がわかってきました。自分にはない人間性だということに、、
須藤は、広大のその**「優しさ」と「受容」こそが、麻里が結婚生活に求めたものだったと悟り、自身の執着の根源が、その広大の人間性に敗北**していることを認めざるを得ませんでした。
広大くは、須藤に対して敬意を表する形で毎日LINEで接していました。 彼のこの低姿勢は、須藤の自己評価を満足させると同時に、麻里を救うという広大の強い意志の表れでした。
一方、麻里は魔法の影響下で須藤に会わせろ!と広大にキレかかっていました。広大は、その度に麻里を抱きしめて落ち着かせていました。
広大は、魔法の効果を打ち消し、麻里の本当の愛情を呼び覚ますために、毎晩、麻里にキスするのを欠かせませんでした。
麻里さんは、そのキスに激しい嫌悪感を示しました。
麻里
広大本当最近なんなの??キモい!離婚してもいいんだよ?
広大は、麻里さの要求を断固として拒否しました。
広大
嫌だ!!麻里とこうして寝るんだ!!
麻里
どいてよ!!
麻里に手をいくら払われようが、広大は麻里にしがみつきました。広大のこの行動は、現在の麻里にとっては苦痛でしかありませんでしたが、広大は、**「魔法にかかる前の麻里のため」**に、物理的な接触と愛情の表現を止めませんでした。
広大が、麻里の激しい拒絶に耐えながらも、ひたすら愛を注ぎ、抱きしめ、キスを続けています。
須藤
(飯嶋さんは多田さんとなら幸せだろうな。。)
須藤
(一旦は諦めよう。。多田さんに返さないと訴えられはするだろうし。。)
須藤
(でも俺、諦めたわけじゃないから、、!)
須藤の麻里への感情はまだ消えていませんでしたが、広大の**「純粋で素直な人間性」**は、須藤の長年の病的な執着を上回る、圧倒的なものでした。
須藤は、自分が広大を劣っていると見なしていた「優しさ」こそが、麻里にとっての真の価値であったことを悟りました。そして、自分の欲望を満たすことよりも、麻里の本当の幸せを優先すべきだと、ついに決意しました。
須藤
(恋の鳥さん...飯嶋さんを多田さんのところに戻してください。。)
この強い願いが発せられた瞬間、須藤の目の前に、再び恋の鳥が現れました。
須藤の**「麻里を広大の元へ戻して」という純粋な願いが発せられた直後、目の前に現れた「恋の鳥」に対し、彼は最後の決断を下しました。
須藤は、以前峰下さんが行ったように、自分に協力してくれた**「恋の鳥」を殺しました**。
魔法が解けるその瞬間、麻里の自宅では、広大の必死な愛情表現が続いていました。
広大は今日も麻里にのしかかって、無理やりキスをしていました。
麻里は、魔法の影響下で広大のキスに激しい嫌悪感を示そうと、名前を口にしました。
麻里
こ、こうだいぃぃ
その言葉が発せられた、まさにその瞬間、鳥が殺されました。
須藤の自己犠牲的な行動により「恋の鳥」が殺され、魔法は完全に解けました。
麻里が正気に戻ったのは、広大にちょうどキスをされていたその瞬間でした。
広大の下敷きになり、キスをされているという状況は、数ヶ月間須藤に夢中になっていた麻里にとっては、極度の混乱を招くはずでした。
しかし、魔法が解けたことで、広大への嫌悪感は消え去り、代わりに深い安堵感が湧き上がりました。
麻里は、五ヶ月間の異常な出来事と、その直前の広大への憎悪の感情が、すべて**「外部の力によるもの」**であったことを直感的に理解しました。
麻里
広大、、?
広大は、麻里が拒絶の言葉ではなく、かつての愛情を込めた呼び方をしたことで、魔法が解けたことを悟りました。彼は、心からの感情を込めて妻を迎え入れました。
広大
おかえり、麻里
広大の言葉に、麻里の目から涙が溢れました。彼女は、須藤との不倫という異常な五ヶ月間から解放され、夫の優しさの中にいることを確信しました。
麻里
広大、、
麻里は、広大を突き飛ばす代わりに、広大を抱き返しました。二人は、冷え切っていた五ヶ月間の空白を埋めるかのように、強く抱きしめ合いました。
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