第18話 諦められない...

しばらくの間、須藤は仕事は頑張りました。麻里も、須藤の仕事ぶりを見て、「仕事真面目だし、普通にいい人である」とは、同僚として評価していました。

しかし、須藤の心には、先日二人で食事をした夜の束の間の幸せが焼き付いていました。彼は、麻里と二人きりでまたいたいという気持ちを抑えきれませんでした。

そして、出社日。たまたま退勤が被った須藤は、意を決して麻里に声をかけました。


須藤

今日、、ご飯一緒にいけますか?


麻里は、前回の食事の後に須藤の執着が再燃したことを懸念していました。広大との平穏な生活を守るため、今度こそ明確に線を引く必要がありました。


麻里

ごめんなさい。他の男性と二人はちょっと、、


麻里は、「他の男性」という言葉を使い、須藤を特別な存在ではないという形で、優しくもはっきりと拒絶しました。


須藤

そうですか。。わかりました


須藤は、勇気を出して誘ったのに断られ、わかりやすく落ち込みながら立ち去りました。


麻里は、去っていく須藤の落ち込んだ姿を見て、傷つけてしまったな、、と思いました。彼女の心には、同僚としての同情や罪悪感が生まれました。

しかし、須藤は、麻里のこの同情を、自分への未練や優しさだと都合よく解釈しました。


須藤(心の声)

(やっぱり飯嶋さんは、俺のことを完全に嫌いになったわけじゃない。傷つけてしまったと後悔している。まだチャンスはあるはずだ)


須藤は、現実の麻里へのアプローチが難しくなった今、動画という歪んだ心の支えと、麻里の同情を武器に、次の段階へと進むことを決意しました。


須藤(心の声)

(食事くらいいいじゃないか、、 なんでこんなに拒絶するんだ。ただのご飯だろ)


須藤の視点では、あくまで同僚との食事であり、一度は一緒に行った実績もあるため、麻里の拒絶が理解できませんでした。


須藤は、美緒に紹介してもらった女性とのデートでピンと、せず、再び美緒に連絡しました。


美緒

友達どうだった? 


須藤

いやあんまり、、 


美緒

そっか、 


須藤

美緒、良かったら会えない? 


美緒

いいよ


美緒は、須藤がまだ麻里を忘れられていないことを承知の上で、彼の誘いに応じました。そして、美緒と須藤はまた美緒の家でセックスをしました。


行為後、須藤の口からは、本心を通り越した、病的な願望がこぼれました。


須藤

美緒とセックスしたの、飯嶋さんが知ったら嫉妬してくれるかな、、?


彼の目的が、麻里への執着を満たすこと、そして麻里を振り向かせるための道具として美緒さんを利用していることが、美緒にもはっきりと伝わりました。 


美緒

え、麻里のこと忘れたいんじゃなかったの??  


須藤

そうなんだけど、、


美緒は、須藤の言葉に呆れながらも、事実を突きつけました。 


美緒

言っとくけど、麻里はあんたに興味ないんだよ??


美緒の言葉は、須藤の最も聞きたくない現実でした。しかし、この瞬間も、須藤の頭の中には、美緒が作ってくれた麻里の顔が合成された動画の残像があり、現実の麻里の拒絶よりも、妄想の麻里の情熱を信じたい気持ちが勝っていました。


須藤は、美緒に自分の本心(麻里への執着)を見抜かれ、さらに「麻里はあんたに興味ない」と突きつけられました。須藤は、その容赦ない事実にわかりやすく傷つきました。


美緒は、自分の言葉が須藤を傷つけたと感じ、一旦謝罪しました。


美緒

ごめん、、 


しかし、すぐに冷静になり、彼が麻里を忘れるための道具として自分を利用していることに、改めて怒りを覚えました。彼女は、須藤の目的を達成するなら、もっと麻里に敵意を持つ相手を選ぶべきだと促しました。 


美緒

私じゃなくて、セックスで忘れたいなら麦でもいいってこと?あんたのこと大好きじゃない


須藤は、その提案を感情的に拒否しました。


須藤

麦ちゃんは可愛くないからきつい。。一番マシなのは美緒だから、、


美緒は、自分が**「一番マシ」**というひどい理由で選ばれていたことに、深く傷つきました。


美緒

マシってなによ、、


美緒

もう、須藤とセックスしたくない。他あたって


美緒は涙目でした。

須藤は、麻里からの拒絶、多田広大の存在、そして動画という歪んだ妄想と、麻里への執着という支えしか残らなくなってしまいました。


美緒

須藤のバカ....


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