第2話
レオははっと目を覚ます。
寝汗がひどい。
閉め忘れたカーテンから真っ暗な夜空が見えた。
「__夢⋯⋯?」
妙に生々しい夢だった。
結末もバッドエンドで、後味が悪い。
どうせ見るならばハッピーエンドが良かったのに。
「はぁ⋯⋯」
二度寝する気にもなれず、寝返りを打つ。
シーツの冷たい感触が今は心地よかった。
ふいに、枕元に置かれたスマホが着信音を奏でる。
(こんな時間に⋯⋯?)
不審に思いながらも手を伸ばす。
ルイスからだった。
夢の中の魔道士を連想した。
すぐに応答し、冷たい画面を耳に押し付ける。
「もしもし?」
『__レオ?』
消え入りそうな声にただ事ではないと直感する。
『こんな時間にごめんね』
「大丈夫だ、さっき夢見が悪くて目が覚めてしまってな⋯⋯」
『レオもかい?』
「もしかして、ルイスもなのか?」
『うん⋯⋯。夢に、レオが出てきて⋯⋯僕達は戦うんだ』
「__!」
レオは息を飲む。
「ルイス、オレも同じ夢を見たんだ」
『えっ?』
「ルイスと、敵対していて、大切なものを守るために感情を殺して⋯⋯もしかしたら、どこかであり得たかもしれないオレたちの話だったのかもな⋯⋯」
沈黙が続く。
レオはベッドを降り、窓際へ移動した。
シャッ、とカーテンを開く。
冷気が頬を撫でる。
「ルイス、空を見てみろ。今晩は新月だから星がよく見えて綺麗だぞ」
『⋯⋯本当だ。オリオン座が見えるね』
「へぇ、凄いな、オレには見分けがつかない⋯⋯あれだろうか⋯⋯?」
電話越しに夜空を共有し、心のささくれを舐め合う。
こうして夜は更けていった。
もしも、生まれ変われるならば⋯⋯ 朱桜由樹 @tunami273
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
カクヨムを、もっと楽しもう
カクヨムにユーザー登録すると、この小説を他の読者へ★やレビューでおすすめできます。気になる小説や作者の更新チェックに便利なフォロー機能もお試しください。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
参加中のコンテスト・自主企画
関連小説
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます