第6章 放課後の文化祭

秋の風が心地よいある日、学校では文化祭の準備が進められていた。悠真は教室でクラスの装飾作業に取り組んでいたが、視線の端に凛がいることに気づく。


「悠真くん、こっち手伝ってくれる?」

「もちろんだよ」


凛と一緒に作業をする時間は、ただの手伝いでも特別なものに感じられる。彼女の笑顔を見ながら手を動かすだけで、自然と心が温かくなる。


休憩時間、親友の美咲が近づいてきた。

「凛、悠真くんと楽しそうだね」

「うん、助かるよ、こういうとき」


美咲は微笑みながら、二人のやり取りを見守る。


午後になると、クラスの出し物の準備も一段落し、二人は一緒に校庭へ出た。秋の陽射しが二人を包み、落ち葉が風に舞う。悠真はふと手を差し出す。


「こういう瞬間、一緒にいると安心するね」

凛は手を握り返し、頷いた。

「うん、なんだか特別に感じる」


その後、文化祭のステージイベントで、クラス全員でパフォーマンスを披露することになった。悠真は緊張していたが、凛が隣で笑顔を向けてくれることで心強くなった。


「大丈夫、悠真くんならできるよ」

「ありがとう、凛」


ステージが終わると、二人は手をつないだまま校庭を歩き、夕暮れの空を見上げた。


「今日一日、すごく楽しかった」

「私も。こうして一緒にいると、時間があっという間に感じる」


文化祭を通して、周囲の友達やクラスメイトに見守られながらも、二人は互いに特別な存在であることを再確認した。日常の延長にある小さなイベントが、二人の絆をより確かなものにしていくのだった。

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