第15話 実家
ゴロゴロ、ゴロゴロ
足が悪いおばあちゃんに代わって、おじいちゃんがトランクを持ってくれる。
「おじいちゃん、元気だった?」
「おー…、失礼やな、
ずっと俺は元気じゃい。」
「そんな事言って、
足引きずってるじゃない。」
「はは」
娘が重い荷物を持ってるのに来ないお母さんとお父さんはまあまあな薄情者だと思う。
いつの間にか実家へ着いて、「ただいま〜」と扉を開ける。
「幸知、おかえり!
どう、学校生活は?
もう入学から5か月たったけど。」
「幸知、おかえり。
早いもんで、もう夏休みやなぁ。」
「ただいま、
お母さん、お父さん!」
今日はひいおばあちゃんの葬式だ。
親戚一同が集まるので、苦労するだろう。
私と同学年のはとこも来るらしい。
初めて会うから、楽しみだ。
「さっちー!!」
この声は……。
「はるっち!?」
何でここに……。
「あら、2人は知り合い?
今日初めて会うはとこ同士のはずなのに…。」
飲んでたお茶を吹き出しそうになった。
はぁ?
「どういうこと?」
「さっちー、
聞いてないの?
俺ら………。」
ど、どういうこと?
「はとこなんだよ」
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