第8話 鬼教官たち
昨晩は歓迎会で初めて豆以外の料理を食べたセイとモモは、料理に感激してお代わりを連発していた。
セイはカインと腕相撲で勝って喜び、モモはピリカに着せ変え人形にさせられていたが、鏡に映った自分をみて笑顔だったので楽しかったんだろう。
** 翌朝 **
夜明け前に騎士団の訓練所に行くと既に何人か来ていて準備運動をしていた。
『げっ、鬼が大きくなって帰ってきた』
間もなく全員揃ったようなので俺がセイとモモとハクを紹介した。
今日の鍛錬は俺、セイ、モモの3人で見るので、教わりたい人の元に集まってと言ったら俺に3人、セイにピリカを入れて25人、モモにはカインと団長も含めて32人が集まった。
なぜか人気のない俺。
ランニングコースは5年の間に町の外へ出て山の麓を回って帰ってくるコースが2コース出来ていて、どちらも100㎞コースのようだ。
俺はハクと一緒に訓練所の周回コースを走ることにして団員に聞いてみる。
「なんでみんな俺より今日初めて会ったセイやモモに行くんだ」
「シンジ坊ちゃん悪く取らないでくださいね、坊ちゃんと行くと地獄を見るのが分かっているからです。
セイさんは身体が大きくて遅そうだし、モモさんはかわいい女の子なので少し楽できると思っての事だと思います」
「バカだなセイもそうだけどモモと行った団員達は新たな地獄を見てると思うよ」
「そうなんですか」
「よし俺達も走るぞ、行くぞハク」
小さなハクも小さいまま走り出す。
**2時間後**
セイのグループが帰って来たがみんな落ち込んでいる。
「俺達あんなに鍛えたのに、指立逆立ちについて行けないなんて」
「お母さんどうでしたセイは」
「凄いの一言ねあれで魔法も凄いのよね、自慢できる息子が増えてうれしいわ」
スタートしてから5時間後みんなボロボロで帰って来た。 しかもモモが二人担いで帰って来た。
「団長時間かかったけどどうしたの」
「山の頂上まで行って、雪と氷の崖を走って落ちる鍛錬をしてきました。帰る途中で団員二人が安楽死を選んであの状態です。
心配ないです意識を無くしているだけですから、モモさんは起きたらその分走らせると言ってましたが」
「お父さんどうでしたモモは」
「新しい可愛い娘は残念ながら悪魔だったよ」
『パシーン』 ピリカの平手が飛んでいた。
「どこの世界に自分の娘を悪魔呼ばわりする父親がいるんですか」
その後の訓練は騎士団にセイが参加し、魔法師団にモモとハクが参加した。
俺はカイン・ピリカと少し町の繁栄のための資金稼ぎについて話し合っていた。
「お父さん鉱山を探して掘り起こしたいんですけど」
「領内の山だったら問題ないぞ」
「でしたら至急人材の募集を始めてください。 まず文官と兵士」
「悪いが金がないから出来ないでいる」
「俺達が直ぐにつくります。特にセイが」
「どういうことだ」
以前の修行で地中深く生き埋めされる修行で俺たちは自由に動き回ることが出来る事を説明し、特に鉱石のない場所でも特定の金属を抽出出来る事を伝えた。
もし本格的な鉱山を見つけたら資金不足なんか打っ飛ぶと話すと。
「それは頼もしい話だ、お前たち4人は自由に動いていいぞ」
「では明日から鉱山探ししますね」
「それとお母さん優秀な冒険者を紹介して頂けませんか」
「私の前の仲間なら今も現役でやってるわAランクよ連絡とってみるわね、冒険者になんの用事があるの」
「ダンジョンを作って、外から人を呼びます」
「ダンジョンを創るって・・・シンちゃん達だからね・・」
「シンジ来月王都で国王主催のパーティーに行くが、国王にお前に領主を譲ると話そうか」
「駄目です。お父さんにはこの町の国王になってもらいます」
「???・・・」
******
翌日朝、俺達4人は山の麓に鉱石を鉱山を探しに来た。
「3人で鉱山鉱石探しの競争しないか、ハクと俺は一緒で探すからね。
それで誰が沢山鉱石を回収する。
探す鉱石は、オリハルコン・アダマンタイト・ミスリル・魔鉄鋼・金・銀・銅・鉄だね、夕方まで誰が一番多く集めるかだからね」
「わかった負けないわよシンジ」
「ギャオギャガガ」(俺が一番になる)
『ワタシモヒトリデサガセル』
「ハクは話せたるんだ。それじゃ4人で競争だね」
「よーいドン」
それぞれが四方に散った。 ハクは名前をもらってから話せるようになったらしい、しかも驚いた事に女の子だった。
千里眼で山を見ていくが鉱石が多くある場所はなかなか見つからない。
見つけた、しかも金鉱だ。
俺は土の中を進みながら金鉱石を回収していく、思ったより遥かに金鉱石が有るのでとにかく回収して地中を徘徊していく
この場所は鉱石が多くて当たりかなこれは勝てるか。
夕方屋敷に帰ってピリカに許可をもらい地下室へいいく。
「よし順番に出していこうか、まずセイから」
セイ 純金:2,540㎏
純銀:7,760㎏
純銅:5,100kg
モモ 純金:3,000㎏
純銀:2,000㎏
純銅:1,000kg
ハク オリハルコン: 1㎏のインゴット 20本
アダマンタイト: 1㎏のインゴット 50本
ミスリル: 1 ㎏のインゴット 100本
魔鉄: 1㎏のインゴット 1,000本
シンジ 金鉱石:94,000㎏ (金含有量1.2% 実質金1,128㎏)
優勝 ハク ダントツ最下位 シンジ
「ハクちゃん凄いわ、一体いくらの価値なのか想像できないわ国家予算超えるかも」
「シンちゃんあんまり気を落とさないでね、シンちゃんでも金貨に直したら5,000枚以上有るんでしょう信じられないわ」
ハクは魔力溜まりの山を探して一時的にダンジョンを作ってそこで生成したらしい。
『オズノ様・モイラー様 俺も欲しかったよ、こんなチートを』
『シンジには厳しいかな、才能がな…』
『カスに出来る訳なかろう』
****
「来月の王都行きを少し早められませんか、王都なら人材も豊富なはずですからスカウトしまくりましょう」
「確かにな、現王に不満が有りそうな奴から声をかけてみるか」
「それと独立を考えてください。アイニーノ町を国にしましょう」
「独立なんて考えた事も無かったけど、確かに国の束縛が無ければ楽そうだがどうなんだ」
「揉めたら独立戦争ですねお父さん」
「・・・・」
俺、セイ、モモは山を巡って金・銀・魔鉄を集めまくった。
ミスリルは時々少し、アダマンタイト・オリハルコンはかけらも見えない。
ハクは前回のようなチートは直ぐには出来ないと、ピリカや団員達と東の森で魔物狩りで素材集めていた。
**2週間後サンズボーン王国王都フリージア**
「さすがフリージアで一番の宿ですね、全てにおいて豪華だ」
「確かにな、でも王都で宿に泊まる上級貴族は俺ぐらいのもんだがな」
「今日の予定はお父さんは役人OBへの面会とスカウト、お母さんは昔の冒険者仲間に会いに行くんですね。
俺たちは冒険者ギルドで冒険者登録と商会を見て回ります」
「今日の夜はフェルンも呼ぶから夕飯はみんなで一緒に食べましょう」
俺達は4人で王都の散策をしながら冒険者ギルドに向かっていた。
さすがアイニーノ町では見ない獣人族や時々エルフらしき人やドワーフらしき人も見かける。
ドワーフなら鍛冶屋かなと思っていると武器屋が並ぶ通りに出たので店の中を覗いてみる。
「剣を見たいのですがいいですか」
「勝手に見な、見たら必ず買えよ」
「じゃいいです」
ひどいなあれで商売になるんだからある意味凄いな。 看板が目についた看板がエルダートレントの木で作られていた(ローゼスの店)とだけ書かれている。
店に入ってみると武器と防具が並んでいる。
一つの大剣が目についた。クレイモア金貨550枚
【千里眼】
品 名 : クレイモア(大剣)
材 質 : 魔鉄70%ミスリル30%の合金
品 質 : AA
適正価格: 金貨 700枚
他の武器や防具も相場より安い。
店の人に声をかけてみる。
「この剣なんですがなんで・・」
「高いですよね、親方を呼んできますんで値段の交渉は親方に」
奥から出て来たのはドワーフだった。
「こちらのクレイモアですか、もう目一杯値下げしてるんで、えい仕方ない金貨540枚でいかがですか」
商売下手なドワーフだった。
「いや聞きたかったのはなんで、こんなに品質がいいのに安いのか聞きたかったんですが」
「お客さんは見る目がある人なんですね久しぶりに会いました。 分かってくれてありがとう」
少し面倒くさいドワーフはクリーク、鍛冶屋で値段交渉に弱くて、赤字でも売ってしまう。
「クリークさん大剣のフォルダーをオーダーしたいのですが」
「注文ですね、喜んで」
セイの斬馬刀用の背中に担ぐフォルダーを注文したくて斬馬刀をクリークに見せる。
「何ですかこの剣は今まで見た事がない素晴らしい品質だ。 ドワーフの里でもつくれない代物を誰が作ったんですか」
「斬馬刀の凄さが分かるのはさすがクリークさんだ。 どうですか注文とは別ですが俺の町に来ませんか、今より遥かに儲かりますよ。
何なら里の人全員来てもらってもかまいませんが」
辺境伯の息子だと身分を明かし、詳しく話をすると、クリークの一族の部落は腕はいいが全員商売下手らしい。
仕事と面倒は見るから一族事アイニーの町に来いと伝え。
面倒見る保証だとアダマンタイトのインゴットを1本渡すと直ぐに一族と話し合うと言ってくれた。
「次は冒険者登録しに行こうか」
スイングドアをおして冒険者ギルドに入ると、日中なのに思ったより多くの冒険者がいた。
奥に進み受付カウンターらしきところで、10歳になったので冒険者登録に来たと伝えると紙を3枚出された。
4人なのでもう1枚欲しいというと
「ペットの猫は登録できないのよ僕、わかった」
「ハクはペットじゃない俺たちの兄弟だ」
「僕、駄目なものはだめなの、今度はパパかママと一緒に来てね」
俺の後ろから声がして
「その子ハクちゃんの母親だけどなんか文句あるの」
スキルは無いと言われたので土下座をしてみました 宝門しみず @houmonsimizu
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