第45話 【規則】ギルド規則一覧

【ギルド規則】

王歴48年1月1日より施行



前文


ギルドは、選挙によって任じられたギルド長の命を通じて行動し、村民との協力により、村全体の利益のために行動することを第一とする。ギルドの運営は村民の信頼に基づくものであって、村民を裏切ることがあってはならない。村民が「安らぎの洞窟」に巣くうモンスターの恐怖に悩まされないように、冒険者を集め、討伐してもらうことを目的とする。



第1条

この規則はギルド構成員全員に適用される。つまり、ギルド長、速記官をはじめ調査員、受付嬢である。



第2条

ギルド構成員は、村民の模範でなければならない。万が一、構成員が暴力を振るうなどの違反行為をした場合は、「拠点村」より追放する。



第3条

ギルド構成員になるには年に1回開催される「ギルド試験」に合格しなくてはならない。科目は、歴史、地理、モンスターの知識の3科目である。合格するには、各科目で80点以上を記録することが前提である。特例として、ギルド長が許可した場合は、試験が免除される。



第4条

ギルド構成員になる前には、1年間の実地訓練を行う。これは、遺留品回収にあたり、自らの命を守るためである。なお、これが課されるのは調査員候補生のみである。



第5条

調査員は、遺留品回収と同時に定められた規定の書式にて報告することを義務とする。書式以外での報告は無効とする。



第6条

受付嬢は、規定の書式で業務日誌を書き、ギルド運営に必要な備品を準備することを業務とする。なお、遺族からの遺品の返却依頼があった場合は、可能な範囲で対応すること。



第7条

回収遺留品リストの保管期間は50年とする。現物の保管は10年である。保管期間内であってもギルドの運営のためであれば、遺品を売却することを許可する。この判断は、個人の裁量による。ただし、売却前に指定する鑑定人の鑑定を受けることを義務とする。



第8条

「拠点村」と「安らぎの村」の間に締結されている「安全保障に関する協定」を破る行動は認可されない。



第9条

ギルド構成員が等級を上げるには、年1回開催される「等級昇格試験」を受ける必要がある。これは、筆記及び口頭試験で構成される。なお、口頭試験の試験官は、ギルド長、もしくは、それに準じる者とする。



第10条

ギルドの運営に支障をきたす事象が発生した場合は、ギルド長の判断で速やかに王都へ報告及び助力を求める。



第11条

ギルド構成員の家族は、原則「拠点村」に住むこととする。ギルド長によって認められた場合は、他の場所での居住を許可する。



第12条

ギルド所有物を自宅に持ち帰ること及び私物化することを禁ず。



第13条

ギルド長は、必要に応じて議員を招集し、ギルド運営理事会を開く権限を持つ。理事会において、賛成多数の場合、そこで可決された規則は1か月後より有効となる。議事録の保管期間は永年とする。



改定履歴

王歴56年4月1日

王歴77年12月1日

王歴89年10月1日

王歴101年3月1日

王歴121年1月1日



【研究員のメモ】

私の所属する研究室にも、かつては「倫理規定」があった。しかし、今の私を縛っているのは、目の前の「ギルド規則」だ。私は、第5条に基づき、この報告(メモ)を書いている。第12条を破った学生は、もうここにはいない。

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