第9話 想いの確認


日々の放課後、図書館での時間が積み重なり、


二人の間には自然な信頼と親密さが芽生えていた。


ある日、なずなは影山に尋ねた。


「影山くん……私たち、これからも一緒に謎を解くの?」


影山は穏やかに頷く。


「もちろん。君と一緒なら、どんな謎でも楽しい」


なずなは心の奥で決意する。もう言葉をためらわない。


「私……影山くんのこと、好き」


影山は少し驚いた表情を見せたが、

すぐに柔らかく笑った。


「僕もだよ、なずな」


その瞬間、図書館の静けさが、二人だけの空間になった。


謎を解く楽しさも、肩が触れる距離も、


すべてが二人の心をつなぐ証となった。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る