簿記札 ビターエンディングス編

taisuke

動き出す闇

かえでと新たなきずなを結んだ章介は、翔琉の死の真実を探り始める。


翔琉の両親からはかなり嫌われているため、祖父母の雨谷陰政に会いにかえでと訪ねていた。


「ごめんください、木田です」


「ああ、君か 翔琉の幼馴染の」

「僕ですよ。おじいさん」

「あら、女の子もいるわね。恋人かしら」

「ちがいますよ」

「章介くん、ゆっくりして行きなさい」

「ありがとうございます」


屋敷に案内されて、お茶を出された章介とかえで。


「翔琉は優しい子だったよ。優しいゆえに命を絶つまで追い詰められた」

「おじいさん」

「翔琉はあなたを攻めたりはしなかった。この手紙をあの子の両親から渡すなと言われていたけど。章介くん、あなたが保管しなさい。それに私達は翔琉が亡くなってからすぐに縁を絶ったわ。ふざけないでと」

「俺はかなり嫌われていて、多分翔琉の両親は学歴社会で揉まれたからあんな風に」

(それで自分の子を なんか納得できない)

「私達の育て方が誤りだったのを反省するわ、章介くん。あなたが翔琉の分まで夢を叶えて お願いします」

「ばあさん、やめんか」

「おじいさん、おばあさん ありがとうございます」





「章介、いいの」

「今はな、それに俺はどうでも良くなってる 翔琉の両親がクズだったとしても」

「私達、親には恵まれたからね」

「うちはじいちゃんが頑固だけどな、孫出来てからかなり丸くなった。あのエロじじい」

(お前が言うか、まあいいや お母さんが正しく育てたんだろう)

「翔琉は自殺じゃないかもしれないんだ」

「なんでよ!」

「まだ謎がいくつかある」

「謎ね」

「んだよ、かえで 俺を疑っているのか?」

「夜の電話に下着のこと聞く人が真面目なわけないのに」

「うるせえな、気になっちまんだから!」

「でも、章介ならいいよ だって、章介優しくしてくれるから、あんなやつより」

「まだ根に持ってんのかよ」

「許さないから、あいつのことを」

「俺はもうどうでもよくなったがな、吹き飛ばして懲りてるだろうし」

「章介、手握っていい」

「んだよ、やめろよ 恥ずかしいな」

「いいから!」

「ったよ、握ります」

「ふふ、あたたかいな。章介の手」

「そうか」

「そうだよ」



その頃、ビターエンディングスの本部、地下アジト内では雷銅、雲澤、氷節が総帥の帰還を迎えていた。


「久しぶりだな、しけた国になったよ」

「総帥」

「炎戟様」

「炎戟さん」


「苦労をかけたな、さあ始めようか!亡き友人の鎮魂歌を奏でに」


つづく


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