身体バレした結果、百合裁判が始まった

転入から一ヶ月。

俺の学園生活は、完全に麗華先輩の妹モードに染まっていた。朝は抱きつかれて起こされ、

昼は膝枕で耳かきされ、

夜は添い寝。

鏡を見るたび、俺の姿はどんどん美少女化していた。

麗華先輩が選ぶ服、ブラッシング、リボン……

もう完全に「麗華様の可愛い妹」として学園中に認知されている。そんなある日。保健室。俺は初めての生理痛で倒れた。

保健の先生に連れていかれ、診察台に寝かされる。先生は「九条さん、スカートめくってくれる?」といった。

「……え、ちょっと待ってください!」

俺はそういうが、痛みで抵抗できず。

先生がスカートをめくり、下着を下ろした瞬間。先生は固まった。

「……あれ?」

俺の股間には、女性器があった。

当然だ。俺は生まれつき女の身体なんだから。

「……九条さん、あなたは……?」

俺は弱々しく答えた。

「……身体は、ですけど……」

その瞬間、保健室のドアが勢いよく開いた。リア・フローラという助手がいう。

「エレナ先輩! 大丈夫ですか──」

リアの目が、俺の股間に釘付けになる。

「…………え?」

そして、いった。

「やっぱり女の子だったのね」

保健室が地獄になった。

その日の夕方。学園中に噂が広がった。

「麗華様の妹、実は超絶美少女の女の子だった!?」

「いや、心は男だって言ってるらしいよ」

「え、じゃあ麗華様×透ちゃんは正統百合?」

「違う! 心が男なら男×女だろ! 百合じゃない!」

派閥が分裂した。正統百合派にTS百合派、排他百合派、関係性百合派……

そして、翌日。生徒会主催『百合審問会』通称『百合裁判』が緊急開催された。会場は大講堂。

生徒全員が詰めかけ、俺は壇上に立たされた。麗華先輩が隣で手を握ってくれているが、震えている。裁判長は問う。

「九条透。あなたは自分を男だと認識しているか?」

「……はい。俺は男です」

会場がざわつく。

排他派は「男だ! 百合の間に立つ男は死ね!」といい正統派は「身体は女! 正統百合!」といいTS派「TS百合最高!!」という。

俺は(……俺、ただ普通に生きたかっただけなのに)と思った。

麗華先輩が立ち上がる。

「私は透を愛している。それが百合か、何か別のものか……関係ないわ」

会場が静まり返る。

真琴先輩は「関係ある!!」と叫んだ。

俺はため息をついた。(……この裁判、どうなるんだ?)


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