第4話 寄り道も回り道もたまにならいいかな
有り体に言うと、モネは強かった。サクラ街の敵もモネ一人で殲滅したようなものだ。
だからこそ、魔王の強さに恐れる時もあったけど私は頑張ろうと決めたから。今更帰ることはできない。何しろ、私一人の旅じゃない。
私には仲間がいる。その事実だけで魔王に負けない気がした。
暫く取り留めも無いことを話しながら歩くと、そこには集落があった。私の古郷とは別の王城があり、賑わっていた。
そこでたまにしかしないような買い付けとかしてしまおうか。
そう話し、二人で屋台や市を巡る。
…モネ、売ってるものを勝手に食べるのは良くないぞ。
途中、モネに似合う銀のリボンを模した髪飾りがあったのでこっそり買ってみた。
慣れない贈り物をモネに差し出す。
「いつもありがとう、モネ。あまり私はプレゼントを贈り合う習慣などないから、気にいるかどうか分からないが…。」モネは初めて貰ったかのように飛んで喜び、髪につけてくれた。
深紫色の髪によく映える。喜びのあまり、ハグしてくるモネがとても愛おしい。
魔王のことも忘れ、二人で気ままに旅をするのもいいな、なんて思ってしまった。
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