第3話 「母の愛」
−–−私は生まれつき体が弱い。
リビングの窓から柔らかい光が差し込む。私は小さな湯呑みを両手で包み、母の顔を見上げた。
「これを飲めば、明日には元気になるはず」
母は優しく微笑んで、私の肩をそっと抱いた。声には不安の影などなく、ただ確かな安心だけがあった。
湯呑みの中のお茶を口にすると、体の奥からじんわり温かくなっていく気がした。
「ほら、元気になってるでしょ?よくなるようにおまじないしながら淹れてるからね」
母の声にうなずきながら、私は自分の体も本当に軽くなっていくような気がした。
咳も頭の重さも、まるで魔法のように消えていった――
母はいつもそうだった。私のことを一番に考えて、守ってくれる存在。
夕方、母は私に「もう一杯淹れるね」と言った。
私はうれしくなって、湯呑みを取りに行く。お茶を口にすると、じんわり温かい。
でも、やっぱりだ。
時間が経つと、頭が重くなり、胸が少し苦しくなる。
でも、母はにこにこ笑って、「ほら、少し疲れただけだよ。これで明日はもっと元気になるんだから」と言う。
−–−体が弱くてごめんなさい。私のためにいろいろ犠牲にさせてごめんなさい。お母さん。
少女はまた塞ぎ込む。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます